■『キン肉マン』“超人強度”を生み出したのは…

 漫画家ユニット・ゆでたまご(原作:嶋田隆司氏、作画:中井義則氏)による『キン肉マン』のバッファローマン。彼も、キャラ人気のおかげで作品自体の人気に貢献したキャラクターだ。

 バッファローマンは「7人の悪魔超人」の1人で、作中ではそれまでに登場した超人たちとはワケが違う圧倒的なパワーを持つ強敵として描かれた。『キン肉マン』では有名な、超人強度という概念が出たのもバッファローマンが出たタイミングから採用されている。

 そんなバッファローマンの超人強度は1000万パワー。彼が登場する直前の超人オリンピックでキン肉マンの最大の敵として登場したウォーズマンは100万パワーなので、いかに彼がヤバいかがわかるだろう。

 実際、バッファローマンはウォーズマンの必殺技「パロ・スペシャル」を力任せに外して勝利。その後、キン肉マンと約30分の死闘を繰り広げ、物語は当時の最高潮の盛り上がりをみせた。一方で戦いの最後にはキン肉マンに代わってミートを救い出すシーンもあり、優しさや正々堂々たる態度がファンからの人気を獲得していた。

 今では正義の道を進んでいるバッファローマンだが、実は悪魔超人のままで終わる可能性もあったそうだ。しかし、「絶対にいいヤツだと思う」と当時の担当編集者がふと言ったことで、悩んだ挙げ句改心させることにしたと、のちにゆでたまごは語っている。

 

 作品に大きく貢献した転換点のキャラたち。彼らに共通するのは、作者たちのお気に入りだったなど、強い思いが込められて登場したキャラであったということだろう。

 彼らの活躍はファンたちを魅了し、物語に大きく彩りを加えた。彼らのおかげでこれらの作品はここまでメジャーになれたのかもしれない。

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