■家庭用ゲーム機に未移植の名作に期待
アイレムからは様々な名作アーケードゲームが制作されているが、家庭用ゲーム機に移植されていない作品も多い。そういった作品が、最新の家庭用ゲーム機で手軽に遊べるようになるとすれば大きな注目を集めるのではないだろうか。
アクション要素とパズル要素が融合した名作レトロゲーム『ロードランナー』は、家庭用ゲーム機用の作品では、ほとんどがハドソン版である。しかし、『ロードランナー』は、移植により視界の広さが変わったり、競技性が高まったりと、意外にもゲーム性は、移植先によってマチマチだ。中にはアイレムのアーケード版の『ロードランナー』がやりたいというコアなファンも少なくない。
1992年の横スクロールシューティング『R-TYPE LEO』(製作はナナオ、現:EIZO)も家庭用ゲーム機に移植されていないタイトルのひとつ。
一部、レトロタイトルを収録した内蔵ゲーム機で移植されているものの、移植版では音飛びや遅延が酷かった作品だ。敵がバイドではなかったり、「フォース」ではなく「サイ・ビット」だったりと、『R-TYPE』シリーズの中でも異端児な『R-TYPE LEO』を、『アイレムコレクション』として十分なクオリティの移植で遊んでみたいファンは多いのではないだろうか。
その他には、1995年にスーパーファミコンに移植されているものの、様々な理由から、ごくわずかしか生産されなかった1992年のベルトアクション『アンダーカバーコップス』にも期待したいところだ。現在では、とても希少なソフトとなっていて、高額なプレミア価格がついてしまっている。
今となってはパチンコが有名であろう『大工の源さん』のアーケードゲーム『大工の源さん -べらんめ町騒動記-』も名作だった。シリーズはゲームボーイやスーパーファミコンなどで継続して発売されており、2008年にはPSP用ソフト『いくぜっ!源さん〜夕焼け大工物語〜』も発売された。初期の作品が移植された場合、本作のヒロイン「桐島カンナ」の貴重な私服姿に再会できることだろう。
『アイレムコレクション』シリーズの発売は、アイレムファンにとっては朗報である。最新ゲーム機で遊べるのであれば、入手困難な作品を気軽に遊べるようになり、移植に恵まれなかった作品が注目されることもあるだろう。新プロジェクトに期待が高まる。