■女性であっても手加減なしの胸糞シーン『ナンバMG5』

『ナンバMG5』は2005年から『週刊少年チャンピオン』で掲載された、小沢としおさんによるヤンキー漫画。昨年間宮祥太朗さん主演でドラマ化もされ、ユーモアたっぷりの作品として話題になった。

 笑い要素が強めの本作だが、戦いシーンでは残酷な描写も。16巻では、レディース「横浜魔苦須(よこはまマックス)」とヤンキーチーム「ケルベロス」の抗争が描かれている。

 男VS女ではやはり男のほうが強く、レディース集団は容赦なく顔面を殴られ、エルボーを決められ、馬乗りになって平手うちされるなど、まさに凄惨だ。男たちは女性が泣いて懇願しても、暴力をやめることはなかった。

 小沢としおさんが描くヤンキー漫画は、全体的にギャグ多めで笑えることが多いのだが、ときに激しい暴力シーンがあってハラハラする。ただし基本的に善と悪がわかりやすく描かれており、残酷な悪党をどうやって成敗してくれるのか、読者の期待感は高まる。

 そのうえ成敗するシーンでは単純に主人公が活躍するのではなく、意外な人物が参戦してくれるなど、ストーリー展開も工夫されている。バトル、友情、ユーモアが詰まった見ごたえのある作品だ。

 

 ヤンキー漫画には、ときに凄惨な暴力や目をそむけたくなるようなシーンも多い。しかしストーリーを読み進めると、意外な友情の芽生えや、暴力が生まれる背景を知ることができ、このジャンルならではの魅力がギュッと詰まっている。

 ストレスを解消したい人こそ、ヤンキー漫画を読んでみよう。悪を容赦なく撃退する姿は、疲れた私たちに力や活気を注入してくれるかもしれない。

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