『ルドラの秘宝』に『スターオーシャン』次世代機の影に隠れた…「スーファミ末期」の名作RPG3選の画像
『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』商品画像より
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 1995年の『ドラゴンクエストVI 幻の大地』や『ロマンシング サ・ガ3』、1996年の『スーパーマリオRPG』。これらは、すでに「次世代機」と呼ばれるプレイステーションセガサターンが発売されていた時期に、スーパーファミコン用ソフトとして発売された“スーファミ後期”のRPGたちだ。

 1996年にはNINTENDO64も発売され、95年まで360本リリースされていたスーファミタイトルは96年には152本となり97年には29本にまで激減。多くの子どもたちが次の世代のゲーム機へと遊び場を変えていくが、この時期に発売されたスーファミタイトルは、ハードの可能性を限界まで活かした名作が数多い。

 そこで今回は、次世代機作品やメジャー作品の影に隠れて、意外とやっている人が少なかった、スーファミ末期の名作RPGをいくつか紹介したい。

■言霊システムが面白い『ルドラの秘宝』

 1996年4月5日にスクウェアから発売となった『ルドラの秘宝』は、全体的なクオリティがかなり高く、オリジナル要素も豊富なRPG。魔法の名前を自分でつけられ、つけた名前によって魔法の効果が変わる「言霊」システムを採用しているのが何よりの特徴だろう。

 プレイヤーは、強い魔法を名づけるために、名前の法則性を探っていくことになるが、「メラ」や「ケアル」など、『ドラゴンクエスト』シリーズや『ファイナルファンタジー』シリーズなどの魔法は、大体そのままの効果になる。

 また敵も同じ法則の魔法を使ってくる。なので、その名前を憶えておいて、便利そうなものは自分で試してみるといった探り方もある。

 ゲーム内の会話で教えてもらえる名前もあり、さまざまなアプローチで「言霊」を開拓していくという楽しみがあるのだ。

 グラフィックも、綿密に描かれたドット絵が最高峰のクオリティ。また、敵がアニメーションするのも当時としては新鮮で、その躍動感に驚いたものである。

■名作シリーズの原点『スターオーシャン』

 今や長編シリーズ化した『スターオーシャン』も第1作目は1996年7月というスーファミ末期に登場したRPGだ。

 シリーズとしては、幾度もリメイクされてアニメ化もした1998年のプレイステーション用ソフト『スターオーシャン セカンドストーリー』が有名なためか、このスーファミでの1作目が語られる機会は少ない。

 とはいえゲームの基礎はすでに1作目時点で多く実装。シリーズの代名詞である、奥行きのあるリアルタイムバトルアクションRPGの形は本作でも採用されている。

 そして、もう一つの代名詞である「アイテムクリエーション」システムも1作目からだ。「文筆」や「レシピ」「生物学」などそれにかかわる戦闘以外のスキルも、この頃からあった。

 他にも充実したクリア後の要素や、SFとファンタジーの二面性のある世界観などの要素も、すでに1作目から存在する。

 本作のわずか半年後にはプレイステーションで『ファイナルファンタジーVII』が発売されたため話題性としては影に埋もれてしまったが、スーファミのRPGを語る上では欠かせない1本ではないだろうか。

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