ライフルでもサーベルでもなく…宇宙世紀『ガンダム』男らしさにシビレた「グーパンチ」の名シーン3選の画像
画像はバンダイのプラモデル『RG 1/144 νガンダム』より (c)創通・サンライズ

 1994年に放送されたテレビアニメ『機動武闘伝Gガンダム』は従来のシリーズとは一線を画し、殴る、蹴るといった格闘技さながらの「ガンダムファイト」が話題を集めた作品だ。異色の設定ではあるものの、しかし宇宙世紀のガンダム作品にもモビルスーツによる肉弾戦は時折見られる。今回は、男らしさにシビレた「グーパンチの名シーン」3選を紹介する。

■連打連打! 因縁の宿敵シャアにグーパンチの嵐

 最初に紹介するのは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』より、νガンダムに搭乗したアムロがシャアのサザビーに食らわせたグーパンチの嵐だ。

 小惑星アクシズの地球への落下を強行しようとするシャア・アズナブルと、それを阻止しようとするアムロ・レイ。二人の最終決戦は、ビーム・サーベルで斬りつけ合う激しい近接戦闘にもつれ込んだ。

 両者一歩も譲らない緊迫したバトルは、シャアの「サーベルのパワーが負けている? えぇぇい!」の一言からアムロ優勢に傾いていく。一瞬の隙を突き、νガンダムがサザビーの左腕を切り落としたが、そこはシャアである。強烈な殴打でνガンダムの体勢を崩すと、左脚でビーム・サーベルを蹴り上げて応酬した。

 互いにビーム・サーベルを失い拮抗するかと思われたその時、νガンダムが左ストレート一閃から、右手でサザビーの首元の動力パイプを引きちぎる。そしてキックにタックル、次いで左のグーパン連打を猛烈に叩き込んだ。

 怒濤のパンチに「モニターが……死ぬ」と敗北を覚悟したシャア。サザビーから脱出ポットで離脱しようとしたが、アムロに捕獲されてしまう。一年戦争から続く二人の因縁は、νガンダムのグーパンによって決したと言っても過言ではない。

 シャアがナナイ・ミゲルに対し「ナナイ! 男同士の間に入るなッ」と言っていたが、二人の男らしさにシビレた名シーンだった。

■一瞬の隙に…百式が仰け反ったグーパンチ

 続いて紹介するのは『機動戦士Zガンダム』第14話「アムロ再び」より、可変モビルアーマーのアッシマーが繰り出したグーパンチだ。

 カラバの大型輸送機アウドムラは、カミーユとクワトロ・バジーナの乗船中にティターンズのアッシマーに強襲される。これに対し、ガンダムMk-IIと百式で応戦したカミーユとクワトロ。しかし2対1でありながら、アッシマーの性能と敵パイロットのブラン・ブルタークに翻弄される。

 そこへ輸送機に乗ったアムロが割って入るのだが、クワトロは「なんで輸送機が!」と気を取られてしまった。その一瞬を逃さなかったアッシマーのブランは、百式が仰け反ってしまうほどに強烈なグーパンをお見舞いしたのだ。

 隙を突いたとは言え、相手はクワトロ、赤い彗星のシャアである。エースパイロット相手にグーパン一閃、なんともシビレてしまう名シーンだ。

 それにしても、第13話「シャトル発進」ではカミーユに生身で修正パンチを食らい、前述の『逆襲のシャア』では、アムロにグーパンチの連打で決着をつけられたシャア。つくづくグーパンとは切っても切れないキャラクターである。

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