『ナッツ&ミルク』『マッピー』愛くるしいキャラと秀逸なBGMが懐かしい…ファミコン初期の面白かった名作3選の画像
ファミコンソフト『マッピー(MAPPY)』
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 ファミコン初期の作品には、愛くるしいキャラと軽快なBGMがマッチした名作が多く見られた。まだファミコンを持っている家庭が少なかったので、友達の家に集まってみんなでワイワイ盛り上がったものだ。そこで筆者の小学生時代、可愛くも面白かった名作ソフトを紹介していこう。

■着地で転がるのが可愛い! 女子にも人気の高かった『ナッツ&ミルク』

 まずは1984年にアーケードから移植されたハドソンの『ナッツ&ミルク』だ。このゲームは可愛らしいミルクを操作して恋人のヨーグルのところへ向かう。途中で邪魔をするのが、敵キャラであるライバルのナッツだ。

 タイトルからしてナッツとミルクが恋人同士であるように感じてしまうが、まさか敵キャラの名前がタイトルに入っているのだから驚きである。

 このゲームは基本的にジャンプと移動しかできないので、とてもシンプルだった。ヨーグルのところへ到着したときのBGMも良いのだが、全体的に明るい音楽で楽しい雰囲気にさせてくれる。また、エディット機能があるので、オリジナルのマップを作ることも可能だった。

 ただ、ミルクは自分の身長ぶんしかジャンプできない。ロープに飛び乗ってヨーグルのもとへと向かうのだが、高い位置へはスプリングを使わないと飛び移れないからなんとも歯がゆかった。う〜ん、マリオを見習ってほしいぞ……。

 近寄ってくるナッツはジャンプしたらかわせるものの、ステージごとに増殖していき、執拗に追いかけ回してくるのだ。いや怖いって! ヨーグルに振られて当然だろう……。ミルクからすれば完全に逆恨みといえる。

 ミルクはとにかく可愛らしく、高い位置から落ちると転がって気絶をするのも良かったな。当時では珍しいが、どちらかというと女子向けのゲーム内容だったと思う。

 筆者のクラスでも、女子たちが話題にしていたのを覚えている。もちろん、気になる女子の前ではちょっといいところを見せたくなるのが男子たるもの。

 エディット機能で小難しいステージを作り、得意気にクリアしようとしたものだ。「こんなの難しい~!」と悔しがる女子を前に「ヘタクソ!」と言い捨ててしまったことも……。いや、そこは慰めないとモテないぞ少年!……青春の淡い思い出だ。

■今だにBGMを口ずさめる! シンプル操作で戦術性も必要な『マッピー(MAPPY)』

 次は1984年にアーケードから移植された、ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売された『マッピー(MAPPY)』だ。軽快なBGMは、令和の今でも口ずさめるほど覚えているぞ。

 プレイヤーはネズミの警官・マッピーを操作するのだが、なぜか警官なのに敵キャラのニャームコたちに追いかけられる。このニャームコたちは泥棒猫で、奪われた盗品を取り返すのがマッピーの仕事だ。

 ゲームは「ニャームコ屋敷」が舞台で、5階建てのマップ(移植版は4〜6階の場合もある)を移動するのだが、敵と接触しないようにドアとトランポリンを駆使していく。これがまたアイデアとして秀逸で、トランポリンは連続で何度も使用していると色が変わって破れてしまったりもする。

 また、パワードアを開いて衝撃波(マイクロウェーブ)を繰り出すこともできるので、ニャームコたちをおびき寄せてドアを一気に開け、吹き飛ばすことも可能だった。ただ、追い詰められてトランポリンから抜け出せず、落ちてしまうこともあったな……。

 操作はとっても簡単なのに熱中すること間違いなしで、本当によく遊んだものだ。おそらく令和の子どもたちでも、楽しんで遊べるのではないだろうか。

 それにしても、これだけ多くの猫たちが住む屋敷に単身乗り込むなんて、マッピーはとても勇気のあるネズミだったな。

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