■「奇行種」に「ウマ娘」の走り方
漫画『進撃の巨人』に登場する奇行種と呼ばれる巨人の走り方も独特だ。奇行種は通常の巨人とは異なり行動パターンが予測できないタイプで、奇妙な動きをすることが特徴。最も有名なのはアニメ6話に登場した巨人だろう。壁にぶつかりながら女の子走りでくねくね走る様子はインパクト大だった。
この個性的すぎる走り方は多くのファンがマネをしており、元SMAPの木村拓哉と歌手の工藤静香の長女でフルート奏者のCocomiもインスタグラムで奇行種のマネを披露。
2021年に更新されたインスタグラムのストーリーでは「何のモノマネでしょうか??」というコメントとともに短い動画を投稿しており、Cocomiが壁にぶつかりながら登場し、そのまま奇妙な走りで画面に向かってくるという、再現度が高く衝撃的な動画が話題となった。
最近で独特な走り方を見せるキャラといえば、2021年にサービス開始したゲームアプリ『ウマ娘 プリティーダービー』に登場するウマ娘たちが外せないだろう。ウマ娘は競走馬を擬人化したキャラクターであり、その性格や外見的特徴の随所にモデルとなった馬の面影が見られる。
ゲームの中では実際の競馬のようにウマ娘たちが多くのレースに参加するが、コースを走るウマ娘はそれぞれ走り方に多くのパターンがある。ピッチ走法のキャラやストライド走法のキャラなど、それぞれ体格も違うので実に多くの走り方が見られるのだ。レースを見ているだけでも楽しい。
このウマ娘の走り方の個性は2023年に上演された2.5次元舞台でも再現されている。レースシーンではタップダンスが取り入れられ、ポジション争いでは異なるタップでみるみる内に順位が入れ替わる。平面的な舞台上でコーナーや登り坂を表現する演出は見事だった。
漫画やアニメに登場する印象的な走り方、誰でも一度はマネした経験があるのではないだろうか? 細かなシーンにも作者のこだわりが詰まっている。