■お金持ちの息子という点までシンクロ?『ちびまる子ちゃん』花輪和彦

 1986年より『りぼん』(集英社)や、新聞を媒体として連載された『ちびまる子ちゃん』は、作者であるさくらももこ氏を投影した小学3年生の少女・まる子の日常を描いた、コメディ作品だ。

 本作にもスネ夫同様、長く突出した前髪を持つ少年が登場する。それが、まる子の同級生で作中屈指の“お坊ちゃま”として描かれる花輪和彦だ。

 本名はいまいちピンとこなくとも、“花輪クン”という呼称に聞き覚えがある方も多いのではないだろうか。常に優雅……もといキザに立ち振る舞う少年で、口癖の「ベイビ〜」も耳に残るフレーズである。

 花輪クンは祖父の代から続く大金持ちの家に生まれた御曹司で、木々に囲まれた豪邸に住み、使用人であるヒデじいを引きつれている……など、作中では典型的な“お金持ち”エピソードを披露することが多い。

 お金持ちの息子という点では偶然にもスネ夫と通ずる部分があり、加えてその独特のヘアスタイルもリンクしている。ただし、花輪クンの前髪は微かなウェーブがかかった柔らかいタッチで描かれており、お金持ちであることを鼻にかけることもなく、彼の性格は非常に紳士的。加えて勉強も運動も優秀で女子生徒にモテるなど、小学生としてのスペックの高さがうかがえる。

 だが、「字が下手」という意外な弱点があり、とあるエピソードで短冊に「字がうまくなりますように」と願いを書くなど、歳相応の可愛らしい悩みを抱いている部分も見え隠れする。

 髪型のみならず、小学生、お金持ち、そして作品の国民的な人気と、スネ夫と意外なシンクロ率を見せるキャラクターだ。 

 

 ヘアスタイルとしてはいささかオリジナリティの高い“スネ夫ヘア”だが、意外にもほかの漫画・アニメ作品にも、同じように特徴的な前髪のキャラクターたちがちらほらと登場する。その突出した前髪は、果たして現実や3Dでどのように再現するのか……と、あらぬ想像を抱いてしまうものだ。

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