2004年の『ふたりはプリキュア』から始まり、今もなお主人公を変えて新作が放送されているアニメ『プリキュア』シリーズ。
20年に渡って続く長寿シリーズだけあり知名度が高く、アニメや漫画の中では、子ども向けアニメのコンテンツを表現する際や、変身ヒロインを描く際に明らかに『プリキュア』を模していると思われるパロディシーンが時おり登場する。
そのどれもが、本家さながらの設定の細かさとクオリティの高さが笑いを誘うものばかり。今回は『プリキュア』を劇中劇でパロディした作品を紹介したい。
たとえば、『週刊少年ジャンプ』で連載されていた空知英秋氏の漫画『銀魂』のアニメ第50話では、お登勢とキャサリンが提案した作品のテコ入れ案として「ふたりはタマキュア SilverSoul」が登場した。
これはお登勢とキャサリンが『ふたりはプリキュア Max Heart』と『ふたりはプリキュアSplash☆Star』の衣装をそのままパロディした姿に変身するというもの。スナックになぞらえたセリフをしゃべり、変身アイテムはとっくりとお猪口という徹底ぶりだ。
その見た目はかなりきつく、坂田銀時は「夢を与えるより恐怖と絶望を与えてるじゃねぇか!」とツッコんでいた。
なお同作ではこのほかにも『ハートキャッチプリキュア!』をパロディしたと思われる「ハートキャッチタマキュア」のタイトルが出たり、『銀魂´』の最終回では「老け入るタマキュア」として『スマイルプリキュア!』のキュアハッピーとキュアマーチを本格的にパロディした映像が流れた。こちらは10秒程度の短尺ながら、本家さながらのこだわった構成と演出に驚きが隠せなかった。
実写化もされた漫画『極主夫道』でも、主人公の龍の妻・美久が好きなアニメとして、警察がモチーフのキャラの「クライムキャッチポリキュア☆」が登場した。
ポリキュアは、なんとスピンオフ読み切り漫画として『くらげバンチ』に掲載されたこともある。さらに、アニメ2期ではアニメスタッフがオープニング映像ふうのPVを製作。PVを見た人からは「あまりにも本格的」「普通にアニメ本編が見てみたい」という声が殺到した。
なおこの高クオリティPV、非公式協力として『プリキュア』の製作会社である東映アニメーションの名が記載されているのだから、恐ろしく本気である。あまりにも本当に毎週やっていそうなアニメとなっているので、ぜひ見てみてほしい。
ちなみにこちらのパロディは、実写ドラマでは「ネオポリスガール」というタイトルのものに変更されている。