■あまりにも本気なパロディも

 この『プリキュア』に似て非なるものたちは、語呂がいいとさらに面白い。『週刊少年ジャンプ』にて連載されていた『SKET DANCE』では、モモカの声優特訓の題材として「2人はナーバス!」という子ども向け美少女アニメが登場する。

 これはマリッジ・ブルーとマタニティ・ブルーの主人公2人がお互いの人生について悩みながら敵を倒すというもの。同アニメを見た主人公・ボッスンの「なんで2人ともブルーなんだよ」というツッコミが鮮やかだった。

 主題歌も2人がテンション低く「ナーバス」を繰り返すばかりで、見ているとナーバスな気持ちになってくる。変身前のドラマパートが9割で夜7時から放送されているというから、内容は意外と大人向けのようだ。

 登場シーンは少ないものの『僕のヒーローアカデミア』にも『プリキュア』のパロディと見られる番組が登場する。サー・ナイトアイが捜査の手がかりとして取り出したのが「モーレツ!プリユア10!」のおもちゃだった。

 さらにアニメ70話では「プリユア」の公式ロゴとキャラクターが細かく描かれていた。『ヒロアカ』のキャラクターデザインと総作画監督を務めている馬越嘉彦氏が『ハートキャッチプリキュア!』のキャラクターデザインを務めていたためか、「プリユア」の絵柄は『ハートキャッチ』そっくり。プリキュアファンの間でも注目を集めた。

 愛されているがゆえに、多くの漫画やアニメでパロディされてきた『プリキュア』シリーズ。女児向けアニメとしてここまで人気が確立しているからこそ、他作品の中でもわかりやすいアイコンとして用いられるのだろう。

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