アーケード版を超えたビジュアルシーン、PCエンジン版『ワンダーモモ』が本物だったワケの画像
『ワンダーモモ』(筆者撮影)
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 みなさんはナムコが制作したアーケードゲーム『ワンダーモモ』を御存じでしょうか? ロリコット星からやって来た正義の変身ヒロイン「ワンダーモモ」が悪の怪人軍団をやっつける! という舞台劇をモチーフにしたアクションゲームで、昨年3月にアーケードアーカイブスでリリースされたことで、初めて遊んだという方もいると思います。

『ワンダーモモ』

 当時筆者は、近所のゲーセンには入荷せず、遠く離れたプレイシティキャロット(ナムコ直営のゲームセンター)で何度か遊びましたが、あまりの難しさに攻略を断念。そのリベンジにとアーケードアーカイブス版を買おうかと思ったのですが、画面写真や動画を見てるとどうもイメージと違うのです。なぜなら私にとっての『ワンダーモモ』像は、今から30年以上前の1989年4月21日に発売されたPCエンジン版の『ワンダーモモ』だからなのです。

■戦うキュートな特撮ヒロイン!

 昭和時代には、よくデパートの屋上で特撮ショーが催されていました。そのシチュエーションをゲームで再現したのが『ワンダーモモ』。つまり『ワンダーモモ』は、悪の怪人軍団とやっつけるアクションゲームでありながら、特撮系女子高生アイドル・神田桃がステージ上でワンダーモモとして戦う「特撮ショー」なのです。アーケード版のエンディングではメインキャストがステージに勢ぞろいし、挨拶するなんて演出もあったほどなのです。

『ワンダーモモ』

 桃は変身前も後もミニスカート姿という、青少年の心をわしづかみにするコスチュームでアクションを繰り広げます。パンチラも当たり前で、さらにパッケージや説明書に描かれたモモのイメージを上乗せしたビジュアルに陥落し、モモのファンになった人も多かったでしょう。舞台劇というシチュエーションらしく、舞台下ではモモを狙うカメラ小僧も待ち構えており、撮られると恥ずかしがってしゃがみ込んでしまい、一時的に行動不能になるイヤなギミックまであり、“滅びろカメラ小僧!”と思ったものです。

『ワンダーモモ』のカメラ小僧たち
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