石川界人
石川界人
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 4月より放送中のTVアニメ『マッシュル-MASHLE-』で、主人公のライバルである超エリートのランスを演じている石川界人。鍛え上げた肉体と脳筋ゆえの鬼メンタルを武器として、魔法の世界で無双する作品にちなみ、自身の身体と心の健康維持、さらには声優としての「いま」と「これから」について話を聞いてみた。

■仕事にとらわれない自分だけの時間を作る

ーー石川さんと言えば筋トレをしているイメージがありますが、運動は普段からされていますか。

それが、今はまったくしていないんです。しかも最近は3ヶ月に一度のサイクルで体調を崩しがちで…(笑)。

ーーそうだったんですか。勝手にすごく健康的なイメージがありましたが…。

今は全然ですね。体調には気を付けているつもりでも、睡眠時間が確保できなくなると途端に風邪をひいちゃうってことがようやく分かりました。

©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会
©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会

ーー声優さんはそもそも仕事が不規則ですから、規則正しい生活というのはなかなか難しそうですよね。

そうなんです。なので、不規則ななかでも健康的でいられるような自分なりの方法を持たないといけないなと思っていますが、やっぱり難しいんです。

ーー少しずつ身体が変化してきている感覚などはありますか。

これまでがむしゃらに仕事をしてきたので、今になってそのツケが回ってきている感覚です。「健全な精神は、健全な肉体に宿る」って言いますけど、逆に言えば「健全な精神にこそ健全な肉体が宿る」とも思うので、僕の場合はまずは精神から整えていこうと思っているところです。そのためにも、できるだけ仕事にとらわれない自分だけの時間を作りたいです。

■いいストレス解消法があれば、むしろ教えてほしい

ーーライフスタイルの見直しという点でも、ちょうど過渡期なのかもしれませんね。

そうですね。休日をインプットの時間に当てると、どうしても仕事になってしまうんです。ごく自然に取り入れられるものならいいんですけど、意図してインプットしようとするとあまり身にならなかったりするっていうのが僕自身の経験則です。もちろんアウトプットが少なくなってきたらインプットはしなくちゃいけないですし、必要に迫られたらやるしかないんですけど、できれば自然な流れに任せたいなと思っています。

©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会
©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会

ーー最近はストレス解消法でどんなことをされていますか。

少し前まではお酒だったんですけど、つい飲みすぎちゃってむしろ悪影響だなと(笑)。なので今は外を散歩したり、なるべく自然の中に身を置くようにしてます。いいストレス解消法があったら、教えてほしいです(笑)。

ーー石川さんはゲームが趣味ですが、そちらは?

今はあまりやらなくなりました。僕は2、3年くらい好きなものにガッと集中すると、そのあとは一切やらなくなったりするので、最近は次にハマれるものを探しているタイミングです。

■「どんな役もやってみたい」気持ちに四苦八苦

ーー石川さんは今年30歳になりますよね。将来の目標やイメージのようなものはありますか。

それこそ昔は色々と思い描いていたんですけど、時代が思った以上に速いスピードで進んでいくじゃないですか。声優に求められるものもどんどん変化していて、そのどれにも対応できる役者でありたいと思いながらやっていましたが、やっぱり肉体的にも精神的にも限界はあって。僕は一つのことに集中してしまうタイプなので、そのせいで自分を見失いがちになったりもして(笑)。あらためて、自分に何ができて何ができないのかをしっかりと見つめ直す必要があるなと感じています。

ーー今はその整理をしている最中なんですね。

そうですね。そうは言いつつも、未だにすべての役をやりたいって思っちゃう自分もいます(笑)。そういう野心みたいなものをどう飼い慣らしていくかに四苦八苦しているところですね。

©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会
©甲本 一/集英社・マッシュル製作委員会

ーーパブリックなイメージでは、石川さんと言えばクールだったり真面目なキャラを演じている印象が強いですが、ご本人的にはまだまだどんな役でもやりたいんですね。

やりたいです。もちろん皆さんからのイメージとして「クール」や「真面目」といったキャラクター像を抱いていただけていることはとてもありがたいことですし、「このキャラなら石川君だよね」と言っていただけることも嬉しいんですけど、僕個人としてはお調子者だったり天然だったり狂気だったりと、ぶっ飛んだキャラクターを演じてみたいとも思っています。とはいえ現状では、そういう役柄は僕よりピッタリな役者さんがたくさんいらっしゃるので、なかなかチャンスが巡ってこない。それでも“僕だってやれなくはないぞ”という強い気持ちは持っていたいですし、実際にそれができるだけの技術を磨いていきたいといつも思っています。

ーーそう考え始めると、やっぱりどんなキャラクターも演じたいという気持ちに戻っていく…

そうなんです、そこを取捨選択しようっていう話なんですけど(笑)。とはいえ、これからどんな形で役に臨むにせよ、自分らしさを失わずにというところを大切にしていきたいです。

《プロフィール》
いしかわ かいと
10月13日生まれ、東京都出身。2010年に声優デビュー。14年に「第8回声優アワード」で新人男優賞を受賞。近年の出演作に『カッコウの許嫁』(海野凪)、『ヴァニタスの手記』(ノエ・アルシヴェスト)、『レベル1だけどユニークスキルで最強です』(佐藤亮太)、『わたしの幸せな結婚』(久堂清霞)、『白聖女と黒牧師』(ローレンス)など。

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