■『炎神戦隊ゴーオンジャー』に出演していた及川奈央
2008年から2009年に放送されていた『炎神戦隊ゴーオンジャー』は、主人公の“ゴーオンレッド”こと江角走輔役を俳優の古原靖久が演じている。
本作には蛮機族・ガイアークという悪役が登場するのだが、そのなかで害水大臣・ケガレシアを演じていたのが、女優の及川奈央だ。シルバーとピンク色を基調とした機械的な衣装に身を包んだ及川は、三大臣の1人で“汚染された水を好む”というケガレシアに扮しており、紅一点として“美人すぎる悪役”を熱演した。
語尾が「おじゃる」というケガレシアは、「汚石冷奈」という人間に変装するのだが、そのあまりの美しさに“ゴーオングリーン”こと城範人が惚れてしまうほどだった。悪役として登場するケガレシアだが、そのかわいらしさから“憎めない悪役”として人気を博し、子どもだけでなく、世のお父さんも虜にしていたのは言うまでもない。
特撮作品に出演していた彼女たちは、当時から作中で存在感を放ち、悪役でありながら「かわいい」と人気を博すこともあった。高畑のようにさすがの演技力から、“ただの悪役”ではなく視聴者の心に残るキャラクターを生み出すケースもあり、“いい悪役”がいるからこそヒーローが引き立つのだとあらためて感じてしまう。
あまり知られていないが、現在の姿からは想像できない役を演じていた彼女たちにとって、特撮作品で悪役をつとめた経験は大きな財産となったのだろう。そんな彼女たちにもぜひ注目して、作品をご覧になってみてはいかがだろうか。