■なんと240面! 石を持ち上げられないのがもどかしかった『FLAPPY(フラッピー)』

 最後は、1985年6月にデービーソフトから発売された『FLAPPY(フラッピー)』だ。

 このゲームはボーナスステージも含めると、なんと240面もあるという離れ業。5面ごとにキーワード(パスワード)が表示されるので、50面ごとのキーワードを控えておき、これを説明書にある応募券に貼って送ると認定書がもらえるというから燃えたな。とはいえ、そこまでいけなかったのだが……。

 フラッピーを操作して、大きなブルーストーンをブルーエリアという位置に運ぶだけというシンプルなゲームなのだが、これがまた難しい。敵キャラは邪魔してくるし、溝にはまってしまうので、ブラウンストーンを使ってうまく道を作らなければならない。

 しかし、このブラウンストーンは割れることがあるので、扱いには注意が必要だった。そして、縦横無尽に動ける重力無視のフラッピーなのだが、ストーンは持ち上げることができない。なにかともどかしいのだが、頭を使って道筋を作れたときは「俺って天才か?」と自画自賛したものだ。

 それにしてもこのゲーム、絶対に解けないパズル面はないという。説明書は「もう一度よくお考えください。」と、突き放してくるのだから驚きだ。とはいえ、ギブアップする場合は解けない画面の絵を書いて説明書のなかにある「質問券(4枚限り)」と返信用切手を同封して送れば、質問に答えてもらえる特典がついていた。筆者は送ったことはないのだが、普通、“ゲームの内容はお問合せできません”が主流だっただけに進んだ会社だったと思う。

 当時のアクションパズルゲームで、キーワードを入れれば遊びたい面からスタートできるというのは画期的だったような気がする。もっと評価されていいゲームだったな。

 

 さて、ファミコン創成期に登場したアクションパズルゲームは名作揃いだった。もちろん、ここで紹介したゲーム以外にも多くの名作が登場している。筆者は『ロードランナー』と、この3本にとくにハマったな。そういえばエニックスの『ドアドア』もやり込んだものだ。子どもたちに遊ばせてみようかな。

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