リナ=インバース、ムサシ、灰原哀などの名キャラクターたち
95年、のちのアニメーションに多大な影響を与える『新世紀エヴァンゲリオン』に綾波レイ役で林原さんが出演した。それまでの『ミンキーモモ』や『らんま１/２』とは一線を画すダウナーな囁き声に三半規管を揺すぶられた視聴者は多いだろう。さらに、同年にはロングシリーズとなる『スレイヤーズ』（95年）のリナ=インバース役でハイテンションなデキる魔道士を好演。
以降も『セイバーマリオネットJ』の怪力アンドロイド・ライムや、『爆れつハンター』の普段はもっさりした女子ながら、戦闘時にレオタードの女王様に変貌するティラ・ミスなど、あかほりさとる原作アニメにメインヒロインで出演。アニメファンの心と記憶に残るキャラクターに命を吹き込んでいった。
90年代後半は、97年『ポケットモンスター』のロケット団のムサシ、98年には『カウボーイビバップ』である過去を持つビバップ号のクルー・フェイ・ヴァレンタイン、99年『名探偵コナン』では、コナンと同じバックボーンを持つ灰原哀と、現在までにアニメ史に名を刻む作品に出演していて、すさまじい。最後に特筆したいのは、『NINKU -忍空-』（95年）の紅一点・里穂子役で日常感あるダミ声には艶すら感じたものだった。
林原さんの９０年代の出演作のほんのわずかな作品のみを語ってきたが、90年代、2000年代以降生まれの方々にもそれぞれの林原さんが演じた名キャラクターがいることだろう。ぜひ、同世代、もしくは違う世代の方に、「あなたが初めて林原さんを知ったキャラクターは何ですか？」と聞いてみてほしい。そこには、まだあなたが知らない林原さんがいるかもしれない。
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