■パッケージはサイケ! でも中身は微グロで完成度の高いシューティング『クライング』

『クライング 亜生命戦争』(筆者撮影)

 サイケデリックな『クライング 亜生命戦争』のパッケージは、一見してもどんなゲームなのかまるで分かりません。ですが、遺伝子工学で改造したウィルスをテラフォーミングに使うものの、ウィルスが突然変異して失敗。この危機を乗り越えるために生命と機械を融合させた飛行型生物兵器を投入するという、ハードSFな世界観の横スクロールシューティングなのです。

『クライング 亜生命戦争』

 4種類の自機は殻を纏った昆虫や水生生物のような、いかにも複数の生命体が組み合わされた姿をしています。敵も巨大なトンボや芋虫、蛆虫など中生代の昆虫や奇妙な進化を遂げた地球上の生物で、虫やグロテスクな生物が苦手な人は敬遠したくなるようなキャラがそこかしこに現れます。『クライング』制作スタッフは、のちにセガサターンの名作シューティングゲーム『パンツァードラグーン』を手掛けており、そう考えればこのデザインは納得かもしれません。

 ゲームとしては通常のショットに溜め撃ち、自機の周囲に展開される無敵のオプションからの攻撃。オプションの攻撃は4つのタイプがあり、同じタイプでも自機によって攻撃方法が異なるという凝りぶり。低音が強調された重厚なサウンドと、美しくも不気味な敵や背景グラフィックスには好みが分かれそうですが、シューティングゲームとしてもバランスは破綻していなく完成度は高いので、メガドラミニシリーズにぜひ収録されて欲しかった一本でもあります。

『クライング 亜生命戦争』

■メガドラミニ3はある!? それともSSミニ? DCミニ?

 メガドライブミニとメガドライブミニ2の収録作をあわせると102本。改めて考えると、筆者の手持ちのメガドラソフトの数を余裕で超えてたりします。しかし、ゲームファンとは欲深いもの。まだ眠っている面白いメガドラソフトが収録された新たなメガドラミニが欲しくなってしまうのも筆者だけではないと思います。それどころか、「セガサターンミニ」や「ドリームキャストミニ」を熱望している方も多いのではないでしょうか。

 24日の配信番組で発表されたアンケート結果でも、「セガの過去のゲーム機の復刻商品」について9割以上の人が「購入する」と回答していました。多くのハードルがあり大変そうですが、ぜひいつか実現してもらいたいものですね。

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