1984年に『週刊少年ジャンプ』で連載がスタートした鳥山明氏の漫画『ドラゴンボール』。とうの昔に連載は終わってはいますが、いまなお新作アニメやゲームが制作され、さらにそれらが大ヒットするほどの人気を誇っています。『機動戦士ガンダム』や『ウルトラマン』、『仮面ライダー』と並ぶ世代を超えた大人気コンテンツといっても過言ではないでしょう。
そんな『ドラゴンボール』のゲームの中で、ひとつの転換期となったタイトルがあります。ちょうど30年前の1993年3月20日にスーパーファミコンで発売された『ドラゴンボールZ 超武闘伝』です。
■アニメで見た『ドラゴンボールZ』っぽい戦いがスーファミで再現!
ファミコン時代の『ドラゴンボール』ゲームは、最初に出たトップビューのアクションゲーム『神龍の謎』、そしてカードバトルを採用した『大魔王復活』とそれ以降の『Z』シリーズは、『ドラゴンボール』の世界観やストーリーにスポットを当てたものでした。そこに現れた『ドラゴンボールZ 超武闘伝』。発売前は「対戦格闘×人気版権もの」という期待しづらいイメージでしたが、ふたを開けてみたらそれはもう素晴らしい『ドラゴンボール』なゲームでした。
実際のところ、対戦格闘ゲームとしてはパンチやキック、ジャンプなどの挙動がもっさり気味でキレがありません。しかし、デュアルスクリーンを通しての遠距離戦や空中と地上という別の空間にいるキャラ同士のバトル、そしてパワーをためたキャラが「かめはめ波」や「魔貫光殺砲」といった必殺技を放ったりするなど、『ドラゴンボール』でおなじみの場面が自分たちの手で再現できるのです。格闘ゲームとしてはちょっと微妙なところがありはするものの、『ドラゴンボール』らしさあふれるバトルにおおっ! となったものでした。
■悟空やピッコロはもちろん、フリーザやセルなどの強敵も使用可能
使用できるキャラは、孫悟空やピッコロ、ベジータといったZ戦士はもちろん、フリーザやセルといった人気の敵キャラを含め8キャラ。隠しコマンドを入力すれば、スーパーサイヤ人状態の悟空やベジータ、悟飯、トランクス、そしてパーフェクトセルも使用可能になります。ゲームの主なモードは、CPUキャラと戦いながらダイジェストで物語を追うストーリーと、対戦プレイを意識した対戦モードと天下一武道会の3つ。この中で友人たちと盛り上がったのが、対戦モードでした。
私が使っていたのは主人公の悟空。それほど強かったわけでもなく、対戦してもあまり勝てるキャラではなかった記憶があります。それでも、学校が終わってから集まり、持ちキャラで対戦するのは楽しかった思い出です。まぁ、どちらかといえば負け越してた感じなので、どうにかしたいとは思ってましたが。しかし、ある日、それが容易に実現できる日が来たのです。