漫画やアニメで、幼い面影が残る可愛らしい少女キャラが、大人に変貌した姿を披露して読者や視聴者を驚かせることがある。スラリと伸びた手足や面影のある大人びた表情にドキリとさせられるこのような演出は、ファンにとっては嬉しいサプライズだろう。今回はそんな驚きの変貌を見せた少女キャラたちをご紹介しよう。
■妖艶な悪女へ変身!『美少女戦士セーラームーン』のちびうさ
武内直子氏『美少女戦士セーラームーン』から、“ちびうさ”こと「うさぎ・スモールレディ・セレニティ」を紹介しよう。
ちびうさは、本作の主人公・月野うさぎの娘で、未来からやってきたキャラクター。ピンク色の髪の毛をウサギの耳のようなお団子にした可愛らしい少女で、性格は“かなりワガママ”なものの、賢くしっかりしている。
彼女は原作コミックスの第二部、およびアニメ『セーラームーンR』で「ブラック・レディ」という大人の女性に変身して登場した。ブラック・レディは、ちびうさが本作の敵キャラクター・ワイズマンによって洗脳された結果、「邪黒水晶」の力によって急成長を遂げた姿だ。
当初から早く大人になりたかったという彼女の心の闇を反映してか、ブラック・レディはうさぎよりも少し年上の容姿をしている。母であるうさぎとそっくりではあるものの、ブラック・レディはクールな印象で、ハイヒールを履いてスリットの入ったドレスを着こなす姿は大人の女性そのものだった。
もともと子どもながらに大人びた印象ではあったが、ワイズマンによって“子どもらしい”心の闇につけ込まれ、結果的に闇落ちしてブラック・レディになってしまったちびうさ。
敵キャラクターではあるものの、ブラック・レディの妖艶で美しい容姿はファンからも人気が高く、ファンアートでもよく描かれているキャラクターのようだ。
■大人の色気が漂うゴスロリ美女!『ONE PIECE』のペローナ
尾田栄一郎氏による『ONE PIECE』の「スリラーバーグ編」で登場したペローナは、コミックス46巻で初登場した敵キャラクターだ。スリラーバーグ四怪人のひとりである彼女は「ゴーストプリンセス」の異名を持ち、ゾンビたちを指揮する重要な役割を担っていた。
ピンク色の髪の毛をツインテールにしたペローナはゴスロリの衣装に身を包み、王冠を模したヘアアクセサリーを身につけた可愛い女の子だ。「ホロホロの実」という悪魔の実の能力者で、触れたものをネガティブな思考へ陥れるゴーストを生み出せる能力を持つ彼女には麦わらの一味も苦戦していた。
勝ち気でワガママなペローナは“可愛いものが好き”という少女らしい性格をしているが、その反面、自分の気に入らないことがあるとゾンビたちに当たり散らすという横暴な姿も見せていた。
どちらかというと幼い少女のような印象があったペローナだが、2年の月日を経た新世界編で再登場した際には、成長を遂げた姿を披露している。ゴスロリのミニスカートから、大人の魅力が漂うロングスカートの衣装へ衣替えし、可愛らしいケープは取り払われて肩や鎖骨が露出した大人っぽい印象へとデザインチェンジをしていた。
バラをあしらえた黒いハットを身につけ、大人の色気が漂う成長を遂げた彼女の再登場に、麦わらの一味随一の女好き・サンジは、例のごとく嵐のようにハートを撒き散らし彼女に駆け寄ったのはいうまでもない。