『ポケモンSV』キャラ? シナリオ?『赤・緑』『金・銀』と比べて見えてきた“すごい”ところの画像
ゲームボーイ『ポケットモンスター赤』(編集部撮影)

 ファン待望のポケモンシリーズ最新作、Nintendo Switch用ゲームソフト『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(以下『ポケモンSV』)。

 2022年11月18日に発売された本作は、シリーズ初のオープンワールドを採用したり、最初から伝説のポケモンと旅することができたりと、挑戦的な要素が多く、ファンからの評判も上々だ。

 折しも本日2月27日は、1996年の同日に『ポケットモンスター 赤・緑』が発売されたことを記念する「ポケモンデー」。例年ポケモンに関する最新情報が公開されており、今年も公式情報番組「Pokemon Presents」の配信が発表されている。

『ポケモンSV』の追加DLCなどが発表される可能性もあるだけにファンの注目度も高い。その前に、今回は『ポケモンSV』がいかにすごいのか、小学生の頃に『赤・緑』や『金・銀』の世代だった筆者が改めて振り返ってみたいと思う。

■アニメや漫画で描かれたポケモンの世界を自由に旅する感動

 何より『ポケモンSV』で多くのプレイヤーがまず感動したのは、ポケモンがフィールドで自由に暮らしているところだろう。1匹でうろうろしているポケモンもいれば、自身の進化系をリーダーとして群れで移動しているポケモンもいる。まさにアニメポケモンの世界に入り込んだようだった。

『赤・緑』では「ここにはどんなポケモンがいるんだろう?」とドット絵からその世界を想像しながら冒険していたが、本作は逆に「あ! あそこにコイキングが! こっちにはピカチュウが!」と目移りする楽しさがある。

 フィールドを自由に動き回り、時には捕まえたいポケモンに忍び足で近づいたり、強そうなポケモンは避けるように移動したり。小学生の頃に想像していたポケモンの世界が、よりリアリティある形で再現されたのが『ポケモンSV』なのだ。

 また、本作ではボスポジションで、通常よりも大きなヌシポケモンが登場する。彼らはただのボスではなく、各々の生態にあったイベントを挟んでくる。ガケガニはその名の通り断崖絶壁を自由に動くし、ミミズズは地中を高速で移動して姿をくらます。オトシドリに至っては、なんと大量の岩を落としてくるから近づくのにも苦労する。

 昔プレイした『赤・緑』などでは、伝説のポケモンですらダンジョン内にじっと佇んでいるだけだったのに比べると、ポケモンの生態描写の細かさには驚かされるばかりだ。

■丁寧に掘り下げられた、印象に残るキャラクターたち

 本作では、主人公のライバルのネモに、スパイスを探すペパー、イーブイのバックパックが特徴的なボタンに加えて、8人のジムリーダーと5人のスター団、四天王にアカデミーの先生と多数のキャラクターたちが登場する。これだけ人数が多いと覚えるのも大変だが、これがそれぞれ印象に残る。

 まるでVTuberのような演出をしてくるナンジャモや、「社会人お得意の技!」と言って「からげんき」を繰り出してくるアオキなど、出番の割に妙にインパクトがある。『赤・緑』や『金・銀』では、ストーリー中はほとんど出番がない四天王やチャンピオンも、本作では随所で登場するため「どんなポケモンを使ってくるのだろう?」という楽しみもある。

 もちろん、『赤・緑』や『金・銀』にも印象的なキャラクターは多いが、その登場は良い意味で淡泊で、使うポケモンとセットで印象に残っていたのに対して、本作はキャラクターそのものが個性的で、その存在感はポケモンにも負けていないのだ。

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