■とてつもない難易度が現代まで話題となっている『スペランカー』

 次は、難易度の高いゲームとして有名な『スペランカー』(アイレム)で、これも1985年の12月に発売されている。洞窟の奥深くに眠る秘宝の山を目指し、洞窟探検家・スペランカーが活躍するのだが、このゲームは慣れるまでが大変だった。

 なにが大変って、やはり死亡率が高過ぎる点だろう。初見プレイでクリアまでたどり着ける猛者はいないのではないだろうか。いや、慣れてもクリアできる人は凄まじいゲーマーだ。普通はそこまでに諦める。筆者もムリだったな……。

 とにかく、スペランカーが弱すぎて泣きそうだった。この難易度は現代まで語り継がれているほどで、伝説の“クソゲー”なんて言われているほどだ。大人になってからプレイしても、なかなか難しい。

 それだけ死亡してしまうのだが、当たり判定がとにかくやっかいだった。ジャンプして少しの段差で死ぬこともあれば、落とし穴にはまると抜け出すこともできずに死んでしまう。

 さらに、コウモリがなにやら落とすのだがそれに触れると死んでしまうし、自分で仕掛けたダイナマイトの爆風に巻き込まれて死ぬ。いやいや、お前冒険家じゃないのか? ちょっとやそっとの段差や落とし穴なんて切り抜けろよ!って言いたい。とくに爆風はきつかった。けっこう離れないと危ないのだ。

 なんという虚弱体質! かつて「サンポ」というボール遊び(筆者の地域だけかな?)が小学校で流行したが、毎回当てられるヤツは「スペランカー」と呼ばれていたっけな……。

 やはり、この時代の冒険家といえば『インディ・ジョーンズ』と『川口浩探検隊』だろう。タフな彼らに憧れた小学生時代だった……まったくもってスペランカーには彼らを見習ってほしいぞ!

■『スーマリ』に近かっただけに評価が二分された『パックランド』

 最期は、ナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)の人気キャラクターだった「パックマン」を主役に抜擢した『パックランド』だ。横スクロールアクションで面をクリアしていくさまは、まさに『スーマリ』。

 しかし、このゲームはファミコンでは11月発売なので、『スーマリ』のあとにお目にかかることになる。だが、アーケード版は1年前から登場しているので、実は『スーマリ』よりも先なのだ。当時、どちらが先かで友人たちと談義したものだ……懐かしい。

 さて、肝心のゲーム内容だが、ナムコだけに面白い。当たり判定は優しかった気がするな。障害物や敵モンスターなど、まさに王道の横スクロールアクションゲームだ。ただ、操作性は一味違う。なにが違うかって、移動がボタンなのだ。先に『スーマリ』が発売されただけに、どちらかというとボタンはジャンプだろうと思ったものだ。

 Aボタンで右へ、Bボタンで左へ動き、連打すればダッシュするし、十字キーと組み合わせて高くジャンプしてくれる。なるほど、慣れれば面白い……って慣れるのが大変なのだが。 逆ボタンをたたくことで急停止できるのも斬新だったな……。

 ゲーム自体は面白いものの、この操作性によって評価が分かれたゲームでもある。ファミコンで先に発売されていたらどうなっていたのだろうか。

 

 さて、これら3選は『スーマリ』と同時期に発売された横スクロールアクションゲームだが、それぞれ魅力あるゲームだったな。当時は操作が難しくても必死になってゲームしていたので、今となっては懐かしい……。魅力あるゲームを、今後も紹介していけたらと思う。

  1. 1
  2. 2