■「死神様」に「ぼたん」も
いかにも死神然とした見た目のキャラが登場するのは大久保篤氏による『ソウルイーター』。死神武器職人専門学校で「職人」と「武器」がペアになって行動し、死神様の武器を作るために奮闘する物語だ。
同作で校長を務めており、絶対的な存在なのが「死神様」。巨大な体にドクロの仮面と、一見すると皆が予想する死神のイメージを持っているが、性格も口調もかなりライト。よく見ると仮面もなかなかコミカルなデザインのものをつけている。昔はかなり怖く、つけていた仮面も恐ろしいものだったが、子どもに泣かれるのを恐れて今のようになったらしい。
オシャレで軽妙な作風にぴったり合った、親しみやすい死神の姿だった。
最後は冨樫義博氏による『幽☆遊☆白書』のぼたん。不慮の事故で第一話にして死んでしまった主人公・浦飯幽助を迎えに来た死神のような立場の霊界案内人で、着物姿に水色の髪をポニーテールにしており、櫂(かい)を魔女のホウキのようにして空を飛ぶこともある美少女だ。
江戸っ子のような口調でコミカルなシーンを担うことも多く、彼女が一緒にいると、ともすれば死という概念も軽く見えてしまう。作中の女性キャラで屈指の人気を誇った、『幽白』に欠かせない魅力的なキャラクターだ。
このほかにも、メインとなる登場人物が全員死神の『BLEACH』など、怖くない死神が登場する作品は意外と多い。こんなキャラたちになら、魂を抜かれてもいいかも?