『DEATH NOTE』『満月をさがして』『幽☆遊☆白書』ギャグ要因が多い? 怖いはずなのに…愛すべき漫画・アニメの「死神」キャラたちの画像
アニメ『DEATH NOTE』(C)大場つぐみ・小畑健/集英社・VAP・マッドハウス・NTV・D.N.ドリームパートナーズ

 死神とは、その名の通り死を司る神様。一般的にはドクロに黒装束、大きな鎌を持っているという印象が強く、間違ってもお目にかかりたくない存在だ。しかし、漫画やアニメに登場する「死神キャラ」はそんな世間のイメージから一変して個性的なキャラが多く、時にはギャグ要員だったりもする。

 今回は「死神」なのに、怖いどころか逆に愛したくなってしまう、魅力的なキャラたちを振り返りたい。

 まずは原作・大場つぐみ氏、作画・小畑健氏による『DEATH NOTE』のリューク。死神然とした邪悪な見た目をしていながらも、どうにも憎めないところのある彼は死神界での生活に退屈し、わざと人間界に殺人ノートの「デスノート」を落とした。

 その外見は巨体で異常に細いが、それでも他の死神に比べると比較的人間の男性に近く、黒い衣装にシルバーのアクセサリーをつけている。不気味なギョロギョロとした目に頬まで裂けた口は、もし暗闇で出会ったら卒倒しそうなほど恐ろしいが、実はリンゴが大好きだったり、月(ライト)をテレビゲームに誘ったりと茶目っけもある。もちろん物語のラストでは死神らしい行動を見せるのだが……。

 愛らしい死神といえば、種村有菜氏による『満月をさがして』も欠かせない。主人公の12歳の神山満月は歌手を目指しているが喉の病気で余命幾ばくもない状態。そこに現れたのが死神コンビ「ねぎラーメン」の「タクト」と「めろこ」だった。2人は若い男女の姿でそれぞれネコ耳やウサギ耳がついており、親しみやすい外見をしている。2人の神力で満月は16歳の姿となり「フルムーン」として歌手活動することになるという、シンデレラストーリーの側面を持つ物語だ。

 タクトとめろこにはギャグシーンも多く、動物の姿に変身するところなど、作品におけるマスコットキャラの側面も持っていた。また余命が短い満月にとって彼らは、夢だった歌手活動をさせてくれた天使のような存在だったことだろう。

 しかし作中における死神は実はそろって生前に自殺した人間であり、彼らの重い過去が明かされるシーンは読んでいて胸が詰まる思いだった。

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