少年漫画ではレア!? 思わずグッときたバトル漫画の主人公が見せた「愛の告白」セリフ3選の画像
少年サンデーコミックス『からくりサーカス』第43巻(小学館)

 強敵たちとの熱い戦いが魅力の少年誌のバトル漫画だが、物語途中で徐々に関係性が描かれていく「恋愛要素」が気になるという読者も多いのではないだろうか。時には幼なじみのキャラ同士が、時には敵として出会った二人が……などなど関係性はさまざま。守る人の為にと、相手に気持ちを伝えつつどんどん強くなるキャラもいれば、気になってはいるけれど気持ちを伝えられない、そんなキャラもいる。そして、二人の関係が幾度の苦難を乗り越えついに結ばれるシーンは、ボスを倒したシーンと同じぐらい名エピソードとして読者に強い印象を与えるものだ。

 そこで今回は、そんなバトル漫画の主人公たちによる思わずグッときてしまう極上の告白セリフを、二人の関係や物語の進展とともに振り返っていきたいと思う。

※以下には、コミック『鋼の錬金術師』『幽☆遊☆白書』『からくりサーカス』の一部内容が含まれています。ストーリーを解説するのが本記事の主目的ではありませんが、気になる方はご注意ください。

■「俺の人生半分やるからおまえの人生半分くれ!」

 まずは、荒川弘氏による『鋼の錬金術師』(スクウェア・エニックス)の主人公エドワード・エルリックによるプロポーズ。エドにはウィンリィという幼なじみがおり、二人は田舎の小さな村の出身で、エドは錬金術師、ウィンリィはオートメイルの技師になることを目標としていた。

 そんな二人の関係は恋愛に発展する様子もなく、ウィンリィはエドにとって大切な人間のひとりとして描かれていた。エドには弟のアルの体を取り戻す旅の目的があり、黒幕である「お父様」を倒さなければ世界が崩壊する危機にあったので、恋愛どころではないという状況にも納得できる。

 そして、お父様を倒してアルの体を取り戻すことができたエドは、目的を果たすことになったが錬金術を使えなくなってしまう。それでも世界にはまだ錬金術の謎があるとして、アルと別々に旅に出ようとする。その際に、見送りにきたウィンリィに向かって、エドは「等価交換だ 俺の人生半分やるからおまえの人生半分くれ!」と照れくさそうに告白をしたのだった。

 このときのウィンリィによる「ほんとバカね 半分どころか全部あげるわよ」という返答も含めて、あまりにもハッピーな結末を迎えたエドのプロポーズ。ここまで自らを犠牲にして、多くの人を救うために奮闘してきたエドを思うと、思わずグッときてしまう愛の告白だったと言えるだろう。

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