映画を始め多くの映像表現に使われているキャプチャー技術は、年々進歩している。昨今は現実にあるものを素材とし、可能な限り再現して作中に出力するフォトリアル系のタイトルも増えてきた。そうした背景もあって、なかには俳優を始めとする有名人が出演しているゲームもある。金城武を起用した『鬼武者』だったり、また静止画ではあるものの若い頃の窪塚洋介が出演した『街』など、古くから俳優が登場するゲームタイトルはあったが、近年では「まさかこんな人も!?」といった驚きのキャスティングが行われることも増えてきた。
そこで本稿では、有名人が出演しているゲームを3つピックアップして紹介しよう。
■『JUDGE EYES:死神の遺言』より木村拓哉(八神隆之役)
『JUDGE EYES:死神の遺言』(以下、ジャッジアイズ)は、2018年にプレイステーション4で発売されたアクションゲーム。神室町で八神探偵事務所を営む主人公・八神隆之が、極道組織“共礼会”の構成員3人が殺害された事件に迫るという内容だ。
八神隆之を演じているのは木村拓哉。顔から声、モーションまで担当しており、ほとんどそのまま本人が登場していると言っていい。物語中では八神隆之として、被告人の冤罪を晴らすために情報や証拠を集めたり、共礼会のヤクザを殺している“モグラ”(本人が名付けた)を裏で追ったりと、元弁護士の探偵として奔走する姿が印象的だった。
本作は『龍が如く』シリーズと世界観を共有していることから、舞台となる神室町にも同シリーズと同じく多彩なプレイスポットが用意されている。会場でドローンを飛ばしてレースをしたり、地下カジノでポーカーに興じたりもできるが、ゲームとはいえキムタクの顔をしたキャラクターが、歌舞伎町をモチーフにした街中を堂々と遊び歩いていると考えると、ちょっとシュールでもある。