■ジャンプ作品にも登場する“イケメンすぎる”女性キャラ

週刊少年ジャンプ』(集英社)の作品にも、この手のキャラはしばしば登場する。たとえば空知英秋氏の『銀魂』に登場する柳生九兵衛は、オスカルや竜之介と同じく家庭の事情で男性として生きてきたキャラである。

 九兵衛は幼なじみのお妙のことが大好きで、彼女を護るためならなんでもする。左目に眼帯をつけているのだが、これも幼少期に彼女のために借金取りに立ち向かった際に負った怪我によるものだ。

 登場当初はシリアスなキャラだったためキリッとしていたが、話が進むにつれ天然なところや可愛らしい一面も目立つように。そのギャップもまた魅力的である。

 また、古味直志氏による『ニセコイ』の鶫誠士郎も普段は男装している女子。ヒロイン・千棘の父がトップに立つギャングの構成員で、千棘の幼なじみ兼ボディガードである。彼女のことを心から敬愛しており、いわばお姫様と執事のような関係だ。

 ちなみに鶫本人は男として振る舞っているつもりはまったくなく、男装も基本的には“動きやすい”という理由から。誠士郎という名前については、名付け親が勘違いしたせいでこんなことになってしまったそう……。

 初登場時は精悍な顔つきで登場し、キラキラが描きこまれるなどイケメンっぷりが強調されていた鶫。しかし彼女は本作のヒロインのひとりでもあるため、次第に可愛らしい要素が前面に出されるようになっていく。初期と中盤以降を見比べてみると、心なしか顔立ちも変わっているような……?

 

 圧倒的な存在感で周りの人間を虜にしていくイケメン女子たち。凛々しくかっこよく、そしてときに可愛らしい表情もみせる彼女たちは、一度クセになるともう戻れない魅力に溢れている。

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