■電気工事士が主人公! 頭を使うアクションゲーム『エレクトリシャン』
1986年にKEMCO(コトブキシステム)から発売されたのが、電気工事士を主人公とした『エレクトリシャン』だ。令和の現代人はほとんど知らないと思うが、オリジナルはAtari 8ビット・コンピュータ用のソフトで、ディスクシステムでは移植という形になっている。
主人公のリチャード・ライトは大規模停電となってしまった全米の電気を回復するべく、なんと大統領命令を受けて全米を駆け回る。とても名誉なミッションだが、「なぜ一人なの?」とは言わないでおこう……。
ゲームシステムは簡単で、さまざまな都市を回ってビルの電線をつなげていくというもの。ただ、途中でクモやカメなどといった邪魔が入る。コイツらは電線を食いちぎったりするので、相手の動きを見ながら電線をつなげていかなくてはならない。パズルのようで、知能も問われるゲームといえよう。よくもまあ、このようなゲームを思いつくものだ。当時のクリエイターたちの画期的な発想には感嘆する。
ゲーム内ではそのほか、ギャングなどさまざまな敵キャラクターが登場して邪魔をしてくるのだが、みんな電気が要らないのか?と言いたくなってしまう。ちなみにパッケージはリチャードが電流を全身に浴びており、電気を味方につけている具合がよく分かるものとなっていた。
さて、いかがだったろうか。ディスクシステムはファミコンよりも容量が大きく、グラフィックも各段と上がっていた。思い返すと、ディスクシステム初期作品から名作が揃っていたように思える。知る人ぞ知る隠れた名作ソフトはほかにもあるので、また紹介していくぞ。