■彼女がいなくては物語が成立しない…!?『アンパンマン』バタコさん

 あの国民的アニメにも可愛い助手キャラが登場する。『アンパンマン』のバタコさんだ。彼女は主人公であるアンパンマンの生みの親・ジャムおじさんの助手で、物語に欠かせない存在となっている。

 ジャムおじさんはてんどんまんやカツドンマンの“中身”や美味しいたこ焼きなど、パン以外の料理を作ることも多い。そのラインナップの広さを考えると、材料の用意やスケジュール管理だけでも大変そうだ。助手はバタコさんひとりだが、それでも工場は問題なく回っているようなので、彼女が相当に有能だということがうかがえる。

 またバタコさんは、アンパンマンに新しい顔を投げる回数がもっとも多いキャラクターとしても知られている。「アンパンマン! 新しい顔よ!」というセリフも有名な彼女だが、顔を投げるときの神がかったコントロールは、視聴者のあいだでネタにされることもしばしば。フィクションの世界を科学的に検証する「空想科学研究所」で、彼女の“投パン術”が取り上げられたこともあった。

 ばいきんまんに邪魔されようが正確に顔を命中させるのだから、アンパンマンの活躍はバタコさんなくしてはありえないといってもいいかもしれない。また料理やお菓子作り以外に裁縫も得意で、アンパンマンのマントが破れると直してくれるそう。さらに作中では、“もっとも心の美しい女性”と言われたこともある……。有能なうえに心まで最高に清らかとは、まるで非の打ちどころがないだろう。 

 

 主人公をひそかに支えている“助手キャラ”たちは、物語にとってはなくてはならない存在である。仕事の手伝いをするのはもちろん、精神的な支えになったり私生活でもサポートしたりと、彼女たちのおかげで“なんとかなった”シーンは決して少なくない。

 目立った活躍を見せる者だけでなく、その裏で奮闘する者たちのことも忘れずにいたいところだ。

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