『グーニーズ』に『アンタッチャブル』も! 海外洋画を“ドット絵で再現”した懐かしの名作ファミコンソフト3選の画像
1986年発売、ファミコンソフト『グーニーズ』
全ての写真を見る

 1980年代のファミコンソフトには、海外洋画をドット絵で再現しているものもある。80年代のハリウッド映画は迫力もあり、ファミコンでも面白かったものだ。当時、ドット絵で洋画の世界観を再現するには限界があったものの、それでも果敢に挑戦していて面白かった名作洋画ファミコンゲーム3選を紹介しよう。

■映画もゲームも不朽の名作! 冒険映画の金字塔『グーニーズ』

 海賊・冒険・財宝といえば、いつの時代も少年たちの心を突き動かすものだろう。そんな夢が詰まった映画が、1985年に公開された『グーニーズ』だ。

 この映画は、海賊伝説にまつわる財宝を目指して少年たちが冒険に旅立つというストーリー。日本でも大ヒットし、とても面白かったものだ。

 ゲームとしては同年、“パソコン用固定画面アクションゲーム”としてアメリカのDatasoftで開発・販売されたのだが、その翌年にファミコン版『グーニーズ』として登場させたのが日本のコナミだった。

 当時の主流だった横スクロールのアクションゲームで、主人公・マイキーを操作して仲間を助けて財宝を探すのが目的だ。

 ネズミやギャングを蹴り倒し、爆弾を配置して牢屋の扉を吹き飛ばし、隠されている3本の鍵を手に入れるのだが、操作はそれほど難しくない。軽快なBGMもシンディ・ローパーのテーマソングだけに、プレーヤーのテンションを上げてくれる。

 このネズミやギャングはザコキャラだが、ときにやっかいな存在でもある。早くゴールしたいのに急に方向転換してこちらに向かってくることがあった。もちろん飛び蹴りをお見舞いするのだが……。

 ゲームの難易度自体はそれほどでもないが、炎・つららなどのトラップ、爆弾に巻き込まれないようにするタイミング、ただゴールするだけでなく鍵の入手や仲間の救出など、瞬時に最適なルートを考えながら行動することに手に汗を握った。

 当時の小学生たちは冒険への思いを胸に秘め、彼ら“グーニーズ”たちに憧れていたものだったな。

■銃弾にその身をさらけ出すエリオット・ネス!『アンタッチャブル』

 筆者が大好きな映画の一つが、1987年に公開された『アンタッチャブル』だ。ブライアン・デ・パルマ監督で、主演はケビン・コスナー、助演にショーン・コネリーやロバート・デ・ニーロと、なんとも贅沢なキャスティングだった。いや、映画を語り出すと止まらない。まだ観たことない人がいたら一度はおすすめしたいものだ。

 さて、この映画は伝説ともいわれるギャングの大物であるアル・カポネを逮捕するべく、財務省の捜査官であるエリオット・ネスがマローンやストーンら仲間とともに活躍していくというもの。

 1991年にファミコンソフトとして発売されたゲームでは銃撃戦がメインとなるのだが、なぜそういう展開になっていくのか一切説明がない。筆者のように映画を知っている人には理解できるものの、知らない人にとっては意味不明に映るかもしれない。

 飽きがこないようにするためか、ステージごとにゲーム設定が異なるのが斬新だった。ポインターを合わせる市街地の銃撃戦から横スクロールのアクション、そして3面ではトラックの影から撃ちだす敵キャラに対してローリングしながら生身で応撃するのだ。えっ、ちょっと待ってくれ。敵は物陰から半身を乗り出して銃撃するのに、こちらはなにもない状態でとにかくローリングで撃ち返している。いや、何をやっているんだ財務省! マローンに怒鳴られるぞ!

 そして、映画のクライマックスといえるユニオン駅での銃撃戦では、階段を落ちていく乳母車をストーンがスライディングで受け止めて銃をぶっ放すのがカッコ良かった。

 ゲームでも乳母車が登場するが、なぜ守るのかが一切説明されていない。うーん、当時のファミコンではこれが限界なのか……。しかし、ステージクリア後には新聞の一面に「ネス えきであかんぼうをすくう」と掲載され、評価される(いや、赤ん坊を危機に陥れたのは明らかにネスのせいだろう……)。

  1. 1
  2. 2