“高身長”であるということは、キャラクターの見た目、インパクトを左右する重要なファクターだ。自身を大きく、強く見せるだけでなく、実際の身長差を武器として戦うキャラクターも多数存在する。今回は漫画に登場する“高身長なキャラクター”について、いくつか見ていこう。
まずは『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、未だなおアニメ化やドラマ化と幅広い展開を見せる人気作品『ジョジョの奇妙な冒険』にて、第3部の主人公を務める空条承太郎が挙げられる。
承太郎は初登場時は17歳の高校生なのだが、この時からすでに195センチという日本人離れした体躯を誇っている。これは、代々続く“ジョースター家”特有の頑強な肉体を受け継いでいるということの現れでもあるだろう。
その巨大な肉体と学生帽、学ランを身にまとった“不良スタイル”は見る者を圧倒させるが、本人は芯の通った正義感溢れる青年で、以降もシリーズを代表する看板キャラクターとして幾度となく活躍した。
また、同誌で連載されていた『ジャングルの王者ターちゃん♡』に登場するアナベベは、197センチと先程の承太郎を上回る、意外な高身長キャラクターだ。
アナベベは“アフリカ最強の部族”と謳われるウポポ族の戦士で、黒い肌と刈り込んだ短い髪、鍛え上げられたたくましい肉体が特徴である。
作中最強候補のターちゃんとかつて引き分けたほどの高い実力を持ち、物語序盤はトーナメントで戦士としての高い実力をいかんなく発揮していた。
だが、トーナメントで優勝し、大金を得たあたりから彼のキャラクターは徐々に崩壊していくこととなる。富豪になった影響か極端に消極的になっただけでなく、根の部分の“スケベ”な一面が前面に押し出され、ギャグキャラクターとして扱われることが多くなった。
いまいち締まらない活躍が多い彼だが、それでもここぞという場面でターちゃんたちを救う姿は、心のどこかに“戦士”としての熱さが残っている……と思いたい。