■『アゲイン!!』宇佐美良子のモデルは早見あかり

 2014年にテレビドラマ化された、久保ミツロウ氏の『アゲイン!!』(講談社)

 主人公・今村金一郎を応援団に誘った団長の宇佐美良子は、太い眉がトレードマークの古風な美人。「黙ってりゃかわいい」という凛とした美女・宇佐美のモデルはももいろクローバーのサブリーダーを務めていた早見あかりである。

 2011年にももいろクローバーを脱退して女優を目指すと決意した早見を“応援したい”という気持ちで、久保氏は彼女をモデルにしたそうだ。

 テレビドラマ化が発表され、宇佐美を早見が演じることがわかったときには、「早見さんを迎えに来れて本当に本当によかった」と、キャラにかける熱い思いを吐露した久保氏。  また、「万が一ドラマ化することがあったら、そのときは絶対“団長は早見あかりしかいない!”と叫ぶ気満々で」と、彼女をモデルに宇佐美を描いたことに強い思い入れがあることも明かしていた。

■『黒執事』タナカのモデルは藤村俊二

 枢やな氏による『黒執事』(スクウェア・エニックス)は、すべてがパーフェクトな執事のセバスチャン・ミカエリスが主人公の大人気作品だ。

 本作に登場するタナカは、セバスチャンが仕えている“ファントムハイヴ家”でかつて執事長を務めていた優秀な執事である。加齢による衰えはあるものの、その手腕は一目置かれているタナカ。彼のモデルとして作者の枢氏が明言しているのが、俳優の藤村俊二さんだ。

 藤村さんがタナカのモデルであることは、彼の訃報に触れた枢氏がTwitterで「タナカは幼少より憧れの老紳士であった藤村俊二さんをモデルに作ったキャラでした」と明かしたことで周知された。

 そして実は、アニメではタナカの声優も務めていた藤村さん。このことにも触れた枢氏は「アニメでは藤村さんご本人に声を吹き込んで頂き、これ以上ないほど光栄でした」と謝意を表していた。

 

 作者が有名人をモデルにしたことを明言しているキャラたち。見た目がそのまますぎる彼らについて、実写化においてはモデル本人がキャスティングされ、アニメ化するときには声優を務めていることが多いようだ。

 作中で「誰かに似ている」と感じるキャラは多く、作者が明言していなくても有名人がモデルになっているキャラはいるのかもしれない。

 ぜひ新しい楽しみ方として、登場するキャラについてモデルを考えながら作品を見てみてはいかがだろうか。

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