『ジョジョの奇妙な冒険』や『おぼっちゃまくん』にも…漫画やアニメで“奇抜すぎるファッションセンス”を持つキャラ3選の画像
てんとう虫コミックス『おぼっちゃまくん 傑作選』第1巻(小学館)

 漫画やアニメに登場するキャラクターたちは皆、どこか現実離れした個性的なファッションを身に纏っているものだが、なかにはあまりにも個性的すぎる独特なファッションセンスを持つキャラクターが存在する。

 今回は奇抜すぎるファッションで読者・視聴者を驚かせた漫画・アニメのキャラクターたちについて、いくつか紹介していこう。

■一周回ってむしろスタイリッシュ…?『ジョジョの奇妙な冒険』パンナコッタ・フーゴ

 1986年より『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載を開始した、荒木飛呂彦氏のバトル漫画『ジョジョの奇妙な冒険』は、各部ごとに主人公や時代、舞台が変化するのが特徴だ。その変化に合わせて、登場人物のファッションもどんどんとお洒落になっていくのも見どころの一つである。

 なかでも第5部に登場するパンナコッタ・フーゴは、作中屈指の奇抜なファッションで、読者を驚かせたキャラクターだ。

 フーゴは主人公・ジョルノの仲間であり、ギャング「パッショーネ」に所属する青年である。IQ152という天才で、13歳で大学に入学する優れた頭脳を有している。だが紳士的でありながら異常にキレやすい性格をしており、初登場した際も算数の問題を間違えた仲間をフォークで突き刺し、激昂していた。

 スタイルも良く顔も整った美男子なのだが、彼が着用しているスーツとズボンは至る所が「穴だらけ」で、しかも地肌に直接ネクタイを身に着けているなど、一見すれば正装なのだが、良く見るとかなり露出が多い恰好をしていることが分かる。

 アニメ版では“色”がついたことで、より一層、彼の素肌が露となっている「特殊スーツ」の見た目が強調されることとなった。しかし、そんな奇抜なファッションが作中ではあまり気にならないのが、『ジョジョ』という作品の「奇妙」な世界観なのかもしれない。

■あまりにも極端な元上流階級のプライド『おぼっちゃまくん』貧保耐三

 やはり人間たるもの、少しでも見た目を豪華に立派に着飾りたいと思うのが「サガ」というものだが、1986年から『月刊コロコロコミック』(小学館)にて連載された、小林よしのり氏のギャグ漫画『おぼっちゃまくん』にも、貧乏でありながらも見た目に対する高いプライドを持ち続けたキャラクターが登場する。

 作中に登場する貧保耐三は、通称「びんぼっちゃま」と呼ばれており、その名前からも分かるように、かなりの極貧生活を送っている少年だ。もともとは上流階級の人間だったのだが、父が破産したことをきっかけに木の上の小屋で生活するようになる。

 見た目こそきっちりした七三分けに凛々しい眉毛、強い眼差しを持った凛とした少年であり、学生でありながらスーツにネクタイ姿と、まさに元上流階級の片鱗を感じさせる。

 しかし、実はこのスーツ「前半分」だけしか身につけておらず、後ろ半分は裸で尻も丸見えというとんでもないファッションなのだ。貧乏になったせいできちんとしたスーツを買うことができず、プライドから「せめて前だけでもきちんとした見た目を」と、このスタイルになったようである。

 そのあまりに極端なスタイルはほかの衣服にも適応されており、海パンやまわしについても、なぜか前半分しか身につけようとしない。何事も気概は大事だが、それにしてもほかにやりようがあっただろうに……と、なんだか不憫になってしまうキャラクターである。

  1. 1
  2. 2