■名作バスケ漫画で誰もが狙いすました「アレ」を題材に!『SLAM DUNK』
1990年より連載が開始され、のちにアニメ化もされた井上雄彦氏によるバスケ漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』。本作は、不良少年・桜木花道がバスケットボールを通じて数々の葛藤、挑戦を繰り返し成長していく名作スポーツ漫画である。
2017年8月の時点でシリーズ累計発行部数は1億7000万部を突破しており、「ジャンプ黄金期」を支えた作品の一つと言える。
連載終了後もその人気は留まるところを知らず、「スラムダンク『あれから10日後ー』」が描かれたり、約25年の時を超え、今冬12月3日からは映画『THE FIRST SLAM DUNK』が公開されるなど、さらなる広がりを見せ続けている作品だ。
そんな『SLAM DUNK』にも、1993年「キャッチフレーズグランプリ」にてグランプリを受賞したキャッチフレーズが存在する。そのフレーズとは、「狙うは直径45cm!!」だ。
“直径45cm”とは、言わずもがなバスケットのゴールのことを表しており、発表当時のイラストではゴール目掛けて手を伸ばす桜木花道と、シュートを決めようとする仲間たちを背景にした、まさに『SLAM DUNK』という作品を象徴した姿が描かれている。
バスケット、ゴールといった単語を一切使わず、間接的に世界観を表した、簡潔ながらも実に味わい深いキャッチフレーズだと思う。
2011年まで開催された『週刊少年ジャンプ』の「キャッチフレーズグランプリ」だが、一般読者からの公募でありながらもその作品のクオリティは非常に高く、のちに語り継がれていく名フレーズの数々が誕生した。
作品の世界観、見所を一言で表すキャッチフレーズはどれも味わい深いものばかりで、読者の「作品愛」が存分に溢れている。現在は開催していない企画だが、ぜひとも復活してほしいものである。