(2ページ目) 『キャプテン翼』や『SLAM DUNK』にも登場…！スポーツ漫画に出てくる“途中加入”でメチャクチャ強いキャラ3選

■『なんと孫六』最強リーゼントで才色兼備の浪城ＢＩＧ３「山形勲」

『月刊少年マガジン』で連載されていた野球漫画、さだやす圭氏による『なんと孫六』に登場する山形勲は、空手の達人で野球センスも抜群だ。

　彼はケンカで人を殺めた過去を後悔し、高校へ入学してからはケンカをしていない。それでも「浪城ＢＩＧ３」に担ぎ上げられている通り、周りからの人望も厚い男だ。ちなみに、主人公・甲斐孫六とも喧嘩で山形とも対決している。

　……と、ここまで読むとまるでヤンキー漫画のように思えるかもしれないが、本作はれっきとした野球漫画だ。

「浪城野球部」は投打の二刀流で超高校級、いやメジャー級の孫六を擁して甲子園に出場する。登場時３年生だった山形は甲子園から途中入部になるのだが、運動神経が抜群で打撃と守備も全国クラスのレベル。ヘルメットに入りきらないリーゼントは乱れることもなく、孫六も認める野球センスを全国に見せつけていた。

　力で周囲をねじ伏せる悪童主人公の孫六に対し、決して舎弟にならずに常に対等な立場を貫き通してしまう山形はカッコよかった。ちなみに彼は、高校卒業後は大学でも野球を続け、日本代表チームにまで招集されている。

　八神ひろき氏によるバスケ漫画『ＤＥＡＲＢＯＹＳ』に登場する高階トウヤも、強力な助っ人だ。

　主人公・哀川和彦が転校してきた瑞穂高校男子バスケ部は、暴力事件の影響で４人しか部員がいなかった。哀川の入部後も、かろうじて試合に出場できる枠の“５人”とギリギリの状態。

　超高校級のスーパースター哀川とキャプテン藤原が名コンビとなり、チームは新人戦関東大会決勝まで勝ち進むのだが、ここで“哀川頼み”が限界を迎え、チームは崩壊。仲間の何気ない一言で傷ついた哀川は、部活どころか学校も無断で休んでしまう……。

　新たに瑞穂バスケ部に入部した高階は一つ下の世代だが、入学時は部が休止状態だった。終始明るいキャラクターの高階だが、重苦しい雰囲気の先輩たちにも遠慮なく物申し、周囲からスター扱いされる先輩・哀川だって愚痴の一つもこぼしたい“ただの人間”だということをチームに浸透させていくのだ。

　そう、高階はプレイヤーとしてというより、どちらかというと哀川と仲間の間に生じた亀裂を埋める存在だった。結果的にチームのわだかまりは解消し、結束力はより強くなっていく。

　シックスマンとしての高階の実力にレギュラーの座を奪われる危機感を抱いたメンバーの努力もあり、チームはインターハイを勝ち上がっていった。「強い」という観点では物足りないかもしれないが、哀川と同じく高階は瑞穂高校バスケ部の救世主であることに間違いない。

　さまざまなスポーツ漫画に突如として現れる救世主たち。直接的な戦力となる場合もあるが、高階のように間接的にチームの士気を上げる存在もある意味なくてはならないキャラだろう。

　ときに主役を食うほどのインパクトを残す彼らも、スポーツ漫画の魅力のひとつ。これからも、途中加入キャラの活躍を楽しみにしたい。