■「子どもに見てほしいアニメ」上位を多数占めた作品ジャンルの共通点

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 さて、ゲームに続いて、アニメに関するアンケート調査でも興味深い結果が明らかになった。「自分が子どものころに見たテレビアニメ(アニメ映画は除く)の中で、我が子にも見てほしいと思う作品はありますか?」の設問に、「ある」と答えたのは55.7%と過半数を超えた。当時まだ黎明期だったゲームよりも楽しんでいた分母が多いせいか、アニメを勧めたい親世代の方が多いようだ。

 自由回答のうち圧倒的多数の51人から支持を得たのは、国民的アニメ『ドラえもん』だった。その理由として「子どもの感性を育むのに役立つと思うから」「ほのぼのして夢があるので」「友達の大切さなど学べるから」といった声が上がった。続く2位が『アルプスの少女ハイジ』の29人で、理由は「心が豊かになりそう」「泣けてくるから」など。

 3位は『機動戦士ガンダム』シリーズで24人が回答。「人間関係のドラマ性や宇宙への憧れ、人の生死について考えさせられつつも魅力的な作品となっている」「社会は善と悪だけで成り立っているわけではない、様々な思想や立場の人が居ることを知れると思うため」といった深い回答が目立った。次いで『サザエさん』21人、『まんが日本昔ばなし』21人、『ドラゴンボール』21人、『フランダースの犬』20人と、上位勢の多くをいわゆる“ほのぼの系“が占める結果となった。

 ちなみに、具体的な作品名を挙げずに「世界名作劇場」とだけ答えた人も多かったため、実際には『アルプスの少女ハイジ』『フランダースの犬』はさらに得票数を稼いでいたと思われる。
「昭和の時代であれば、もっとバトル漫画やスポ魂もの、ロボットアニメなどが入ってきたのかもしれませんが、やはり世相を反映した結果だと思いますね。つまるところ、昔楽しんだゲームやアニメを一番温かく、そしてシビアに見ているのは親世代であり、我が子を守るため、より良く育つために、楽しんでもらいたいと思う作品も社会情勢に合わせて傾向が変わっていく。そういうことのなのかもしれません」(前出の更科氏)

 そして令和を生きる子どもたちが親になったとき、はたして次世代の我が子にどんなゲームやアニメを楽しんでほしいと思うのだろうか。

※この記事はふたまん+とYahoo!ニュースによる共同企画で、Yahoo!ニュースが実施したアンケートの結果を活用しています。アンケートは2022年10月18日20:00〜22:40に、全国のYahoo!JAPANユーザーを対象に行い、2000人から有効回答を得ました。

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