■ルルーシュの「天敵であり親友であり後継者」枢木スザク
続いては『コードギアス 反逆のルルーシュ』から、ルルーシュ・ランペルージの親友でもう一人の主人公である枢木スザクだ。
ルルーシュは、小規模なテロリスト的存在である黒の騎士団のリーダーだ。黒の騎士団は、強大なブリタニア相手にルルーシュの戦略で対抗する。大国であるブリタニアと小規模テロリストの黒の騎士団では戦力差は顕著だが、多くの場合ルルーシュは戦術でそれを覆してしまう。
だが数少ない例外が、枢木スザクが戦闘に参加している状況だった。スザクが乗る最新鋭のナイトメアフレーム「ランスロット」は凄まじい性能で、ルルーシュの戦略をものともせずに覆してしまうのだ。
特に1期目は、ルルーシュが戦略で圧倒しブリタニアが壊滅状態になる。しかしそこにスザクが現れて戦況をひっくり返すという大逆転展開が、お決まりのように繰り返された。
最終局面であるゼロレクイエムでは、ギャラハッドを撃破、フレイヤを無効化、トリスタンを撃破、紅蓮聖天八極式と相打ちと、主力を相手に凄まじい成果を上げている。基本的に「1VS多」で不利な状況で戦うスザクだが、強すぎるフィジカル面で窮地に陥った戦況を単騎で覆してしまう。まさに「獅子奮迅」の活躍を見せるスザク無双は何度見ても爽快だ。
■ラルと並ぶレジェンド級「グフ」パイロット、ノリス・パッカード
最後はOVA『機動戦士ガンダム第08MS小隊』からベテランのジオン軍人であるノリス・パッカード。
ザクIIで、主人公シロー・アマダの陸戦型ガンダムと互角の戦闘をしたり、ドップでジェットコアブースターを撃墜したり、とにかく強い描写しかないノリスだが、注目はやはりケルゲレン脱出戦での「グフ無双」だろう。
地球連邦軍がジオンの秘密基地に猛攻をかけたことで、ノリスは負傷兵を載せたザンジバル級機動巡洋艦「ケルゲレン」を離脱させるために「グフ・カスタム」たった1機で戦地に降り立つ。ビルの残骸の上に立ち、太陽を背にしたまま「指揮車1、人型3、タンクもどき3、ひとつは真下か……」と戦況を見据えると、そのまま作戦を決行。シローのガンダムEz8、陸戦型ガンダム2機、量産型ガンタンク3機らを相手に「1対多」の戦いをすることになる。
ノリスは煙幕などを利用し、量産型ガンタンク2機を手際よく撃墜。08小隊相手にも互角の戦闘を繰り広げ、最後に差し違える形で3機目の量産型ガンタンクを撃破し、目的を達成した。
シローのライバルとして、どこまでも強く格好良く描かれていたノリス。歴代のガンダムシリーズでも特に人気が高いキャラの一人だ。
今回紹介した3人が登場するアニメはいずれも名作。主人公だったりライバルキャラだったり、ポジションはさまざまだが無双アクションは何度見ても震えてしまう魅力がある。