α・アジール、ビグ・ラング…漢のロマンが具現化したガンダムの「超巨大モビルアーマー」3選の画像
「α・アジール」(C)創通・サンライズ

 ガンダムやザクのようなモビルスーツ(以下、MS)が多大な戦果を挙げる『ガンダムシリーズ』にあって、特定の戦術に特化したモビルアーマー(以下、MA)の存在も見逃せない。いずれも強烈な個性と独自の運用で活躍し、その姿にロマンを感じるファンも少なくないだろう。今回はジオン公国軍とネオ・ジオン軍が作った100m超えの超巨大MAを紹介したい。

■圧倒的な存在感!ニュータイプ専用MA「α・アジール」

 まずは、映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場した「α・アジール」を紹介しよう。全長は108.26mとなっており、大阪の通天閣よりも大きい。その巨躯のため戦艦に格納することはできず、ワイヤーで引っ張られる形で運搬されている。

 これほど大きいと機動性が失われると思われるが、機体のほとんどをパワージェネレーターと推進剤が占めているため、高い機動力を発揮することが可能。搭載されている武装も規格外の大きさで、ファンネルはMSの胴体ほどのサイズがあり、ケタ外れの威力だ。

 ほかにも有線サイコミュ式メガアーム砲や収束・拡散モードに切り替え可能なメガ粒子砲、MS用マシンガンレベルの威力を誇る頭部バルカン砲も装備している。

 作中、クェス・パラヤが搭乗したα・アジール。強化人間ギュネイ・ガスが乗るヤクト・ドーガと協力してアムロを追い詰めたが、ギュネイは撃墜され、α・アジールもファンネルと右のメガアーム砲を失ってしまう。その後はチェーン・アギが乗り込んだリ・ガズィの攻撃からハサウェイをかばい、爆発してしまった。

 アムロに一矢報いることはできなかったが、援護にきたジェガンをいとも簡単に落としていることから、クェスのニュータイプ能力が加わり、強力な機体であることは確かだろう。しかし、いかんせん対峙したのがアムロでは相手が悪すぎた。

 優秀な機体であるが、活躍の場に恵まれなかったことは残念なところである。

■戦力として活躍しながら補給支援も行う「ビグ・ラング」

「機動戦士ガンダム MS IGLOO -黙示録0079-」に登場した試作MAが「ビグ・ラング」だ。
上部はMAビグロ、下部には可搬弾倉ユニット、開発中止となった弩級ブースターを付けることで完成した機体である。

 全長203mと化け物じみたサイズをしており、大出力ビーム砲やミサイルランチャー、ガトリング砲など豊富な武装を搭載。防御面でもビームコーティングが施された装甲や、周辺の味方も防護できるビーム撹乱幕など優秀な装備が施されていた機体だ。

 戦闘経験が全くないジオン公国軍の技術士官オリヴァー・マイが搭乗したにも関わらず、ボール6機、ジム2機、マゼラン級戦艦1隻、サラミス級巡洋艦5隻という優れた戦果を上げている。

 しかし、ビグ・ラングの最大の特徴は、前線にいながら味方機を補給し援護することが可能な点だろう。下部のスカートシェル内部には大量の弾薬や物資が搭載されており、内部アームで前線にいながら補給が行える。作中では地球連邦軍が一時撤退した隙をついて「オッゴ」への補給をしており、戦力になりながら支援も行える機体となっている。

 パイロットとして未熟なオリヴァー・マイが乗っても戦力として十分な性能であったことから、正式運用を行っていたら地球連邦軍の脅威になっていたMAかもしれない。

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