■人生に悔いなし…! Mr.2ボン・クレーの「本望」

 最後は、Mr.2ボン・クレーことベンサムの名ゼリフを紹介したい。

 兄エースの処刑が決まり、収監されているインペルダウンから救い出そうと乗り込んだルフィは、道中、“友”であるMr.2ボン・クレーと思わぬ再会を果たし、ともに戦い始める。

 死闘を繰り広げながらどうにかエースが収監されていた檻に辿り着くも一歩及ばず、エースは海軍本部のあるマリンフォードへ護送されてしまっていた……。

 ジンベエをはじめとした名だたる囚人たちと協力しながら軍艦を奪い、なんとか海軍本部へ向かおうとするルフィ一行。しかし、そこに“正義の門”が立ちふさがった。門の開閉はインペルダウン内部の動力室でコントロールしており、開けることは至難……しかし、どういうわけか目の前で門は開いていく。

 実はこれ、“マネマネの実”の能力者のボン・クレーが署長マゼランに変身をし、門を開けさせたことによるものだった。インペルダウンに一人残るボン・クレーに脱出の術はない。友であるルフィを助けるため、最初から自分が犠牲になる覚悟を決めていたのだ。

 門を開けたことがマゼランにバレてしまい「残す言葉はあるか!!!」と問われたボン・クレーは、「本望」と一言……。

 “友達(ダチ)”のためなら命を投げ出すことも厭わない、“オカマ道”には心を打たれる。人生で大きな岐路に立つとき、残す言葉はこうありたいと思わされた名言だった。

 

 数多くの名言が生まれている『ONE PIECE』だが、そこにはキャラクターの魂や、心意気のようなものが宿っているように思う。実際に使えるシチュエーションは限られるだろうが、一度でいいから彼らのように魂のこもった一言を言ってみたい。

  1. 1
  2. 2
  3. 3