少年漫画に欠かせない「カッコ良すぎる“裏の暗殺者集団”」3選『HUNTER×HUNTER』に登場した“闇すぎる”一家も…の画像
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 少年漫画にはたびたび“暗殺屋集団”が登場する。青年漫画に出てくる寡黙で任務を忠実に遂行するリアル指向の暗殺組織とは異なり、少年漫画の“暗殺屋集団”はなぜか自己主張が強く、派手な格好なキャラが多い印象だ。そんな彼らは主役を食うほど個性的で、その強さとともにぶっちぎりのカッコ良さで読者を楽しませてくれる。

 今回はそんな少年漫画に欠かせない「裏の暗殺者集団」をいくつか紹介したい。

■なんと一家全員が暗殺者!『HUNTER×HUNTER』のゾルディック家

HUNTER×HUNTER』に登場するメインキャラクターのキルアの家族は、「ゾルディック家」という暗殺を家業とする伝説の一家だ。家族をはじめ、使用人やペット(番犬)までも訓練を受けており、それぞれが高い戦闘能力を持っている。

 表に出ることがないため、「顔写真ですら高額取引される」と噂されるほどだが、実際は潜伏などはしておらず、広大な敷地に堂々と邸宅を構えており、邸宅前が地元の観光名所にすらなっているという何とも変わった設定の暗殺一家でもある。

 要人などからの依頼を受けると家族のなかから仕事に見合った暗殺者(家族)を派遣するという体制で任務を遂行する。「家族は殺さない」というルールはあるものの、家族内で考え方の違いが出たときには“ただの兄弟喧嘩”なのに、一般人を巻き込むほどの被害が出ることも……。

 ちなみに、ゾルディック家には「試しの門」と呼ばれる正門がある。押す力によって1から7までの大きな扉が開くようになっているこの門の重さは、一番軽くて両扉で4トンもある。もしもこの門を開けずに何らかの手段で入ると即座に“侵入者”だと判断され、番犬のミケに食い殺されてしまうという仕組みだ。“弱い人間は入る資格すらない”と暗に示しているのだろう。

 そんな邸宅の作りもそうだが、強さに絶対の自信があるからこそ隠れる必要もなく、暗殺の復讐だろうが、腕試しだろうが、やれるものならやってみろという姿勢が見えるゾルディック家。こんな環境下のなか、キルアはよくまっすぐに(!?)育ったものだと思わざるを得ない。

■暗殺を生業とする伝説の女人族『キングダム』の「蚩尤」

 原泰久氏『キングダム』にも、一千年も前から“魔物”と言われ恐れられてきた「蚩尤」という暗殺者集団が登場する。主人公・信の「飛信隊」で副将を務める剣士・羌瘣はこの一族の末裔で、幼い頃から暗殺者となるべく修練を積まされてきた。

 もっとも特徴的なのは、男がいない女人族であることだろう。色香を使った暗殺ではなく、むしろ超人的な剣技を用いた硬派な暗殺を得意としている。また、人目を引く民族衣装に身を包んでいるなど、暗殺を生業にしているにしては少々自己主張が強い見た目をしている。

「トーン、タンタン」とリズムをとりながら戦場でも圧倒的な剣技を見せる羌瘣の姿は、キングダムのなかでも異彩を放っている。これは巫女体質の蚩尤族だけが使える「巫舞(みぶ)」という憑依系の技で、さらに技を極めた者だけが到達できる「魄領(はくりょう)」という限界を超えた領域までもある。そんな胸熱な設定も、ファンを魅了する理由だろう。

 作中、ともに育った仲間たちと殺し合い、生き残った者だけが選出されるという暗殺者育成エピソードでの定番パターンもあり、その後、組織への造反を招く展開も見どころのひとつだ。

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