■『ドラゴンクエストVI 幻の大地』よりミレーユ
『VI』に登場するミレーユは、現実世界の港町サンマリーノで出会う金髪が美しい女性キャラだ。あまりの美しさに、町の人々がため息を漏らすといった描写があるほど。恵まれた容姿でかつ心優しい彼女だが、謎が多く、細かいセリフから辛い過去があったのではないかと予想されるキャラでもある。
ミレーユと弟テリーはガンディーノという国で生まれており、この国の人たちから２人が幼かった頃の話を聞くことができる。当時のガンディーノでは王とギンドロ組というマフィアが手を組み悪事がはびこっていた。２人はある老夫婦のもとで育てられていたが、ギンドロ組は国政を思うがままにするために、王に美しい女性をさらっては献上しており、美しい容姿をしたミレーユも幼いながらに連れて行かれてしまう。そして、義両親がギンドロ組から代金を受け取り、ミレーユを売ってしまったということを間接的に聞くことができる。
王の妾となるべく連れてこられたミレーユだったが、あまりの美しさに当時の王妃に嫉妬され、ドレイとして地下牢に幽閉されてしまった。劣悪な環境だったため、ドレイにされた女性たちの多くは亡くなってしまったという。
これらはすべてガンディーノのモブキャラたちのセリフで、ミレーユ本人からは何も語られない。だが実際にミレーユがいたであろう地下牢もあり、そこはツボがひとつだけある光も差さない劣悪な環境。そして、ここから逃げ出したのではないかと思われる抜け穴があり、彼女が大人になるまでの悲しい物語をプレイヤーに想像させる演出だった。
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