■振り回されるのがよく似合う!? 上司に恵まれなかった副官と言えば……

『機動戦士ガンダムZZ』に登場したゴットン・ゴーは、クセの強すぎる上司たちに振り回された苦労人の印象が強い。そもそも上司になった顔ぶれが、マシュマー・セロ、キャラ・スーン、グレミー・トトという、作中でもキャラの濃い3名の時点で苦労がうかがえる。

 ハマーン・カーンからもらったバラを見てうっとり自己陶酔するマシュマーに「よくもちますね、そのバラ」とツッコんだゴットン。すると「ちゃんとコーティングしてある」と、ゴットンの顔面に裏拳を叩きこんだあたりからも、日頃からマシュマーを相手に苦労していたのが容易に想像できる。

 そのマシュマーが更迭され、続いて上司になったのがキャラ・スーン。彼女もエキセントリックな変わり者で、乗っている艦をドック艦ラビアンローズにぶつけたり、モビルスーツに乗ると性格が豹変するなど奇行が目立つ。またしてもゴットンは上司に振り回され、気苦労がたえなかった。

 ゴットンは最終的にグレミー・トトの指揮下に入るが、彼からも使い走りのような雑な扱いを受けるなど、最後まで上司に恵まれなかった悲しい中間管理職である。


 あらためてガンダムシリーズの苦労人を振り返ってみると、艦長クラスの人物はたいてい上層部とクルーの狭間で苦労していた印象が強い。『Zガンダム』のヘンケン、『ガンダムUC』のオットーやジンネマン、『0083』のシナプスあたりは無理難題を押しつけられたり、部下のメンタルケアなどで気苦労が絶えない様子だった。あなたの思う、ガンダム作品の一番の苦労人は誰だろうか?

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