■度胸と根性はあるがケンカは弱い!?『東京卍リベンジャーズ』花垣武道
和久井健氏による『東京卍リベンジャーズ』の主人公である、花垣武道。タイムリープする能力を持つタケミチが、何度も過去に戻って運命を変えようとする物語だ。その過程で暴走族「東京卍會」に入ることになるが、序盤はとにかくケンカが弱かった。
東京卍會の総長“無敵のマイキー”こと佐野万次郎や、副総長の“ドラケン”こと龍宮寺堅などの信頼を得て次第に成り上がっていくが、おそらく東京卍會の中でもケンカは最弱レベル。だが仲間に対する想いや根性だけは人一倍あり、どんなにボコボコにされてもへこたれないタフさを兼ね備えている。
そのあたりを圧倒的な強さを誇るヤンキーたちから評価され、たとえケンカが弱くても信頼されていく大きな要因となっていた。
くしくも今回紹介した3名のうち2名は“死に戻り”や“タイムリープ”といった能力を所持。そういう特殊な力がある分、他の作品のような強い主人公として描かれなかったのかもしれない。とはいえ、自分の弱さを自覚しつつ、弱いなりの工夫した戦い方や生き方を見せる点は読者として大いに共感でき、つい応援したくなってしまう魅力的な部分でもある。