昔から親しんでいたアニメ作品の原作漫画をふと手に取ったとき、アニメで強烈な個性を放っていたキャラが原作には出てこないということに驚いた経験はないだろうか。
特に昭和から平成初期にかけてのアニメ作品においては、原作にはないオリジナルの展開が描かれることも多かった。それにより、ストーリーだけではなく、アニメのみに登場するオリジナルのキャラクターが登場することも少なくなかった。
原作にいないと知るとちょっと悲しくなる……、今回はそんな「実はアニメオリジナルだった」個性的なキャラクターを紹介したい。
まずは尼子騒兵衛氏の漫画『落第忍者乱太郎』が原作となっている『忍たま乱太郎』。アニメの歴史は1993年からもう29年になるが、同作の看板的なあのキャラクターは原作には登場しない。
それは忍術学園の鐘をよく頭突きで鳴らしている、学園長のペットの犬のヘムヘム。
ヘムヘムは学園長が若い頃に拾ったという設定で、かつては学園長の相棒として活躍していた。一般的な犬のようにワンワン鳴くことはないが、「ヘムヘム」と鳴くことでなぜか周囲に言葉は通じているようである。
オープニングやエンディングに登場することも多いレギュラーキャラなので、彼が原作には登場しないことは意外。これからも同作を代表するマスコットキャラとして長く愛されていくことだろう。
同様に、忍術学園のくの一でユキ、トモミとともに行動することの多い「おシゲちゃん」もアニメのオリジナルキャラである。おシゲちゃんはしんべヱのガールフレンドで、常に彼の鼻をかんであげるためのハンカチを携帯している、ぽっちゃりして小柄な学園長の孫娘。見た目も性格もしんべヱとお似合いだ。
ユキ、トモミが原作に登場するので、おシゲちゃんだけがアニメオリジナルキャラであることを知る人は少ないだろう。そもそも原作漫画でも後半では登場回数が少なくなっていたくの一たちだが、存在しないのと単に出番が少ないのでは感じるさびしさもかなり違うような気がする。