■カミュがプレゼントした「呪いのアイテム」
そして、カミュとマヤにはこのあと悲劇が訪れます。
お宝に目がないマヤのために、カミュはマヤの誕生日に黄金の首飾りをプレゼントします。バイキングとつるんでいる中で手に入れたものなので、間違いなく盗品。ですが、カミュからしたら「きっと妹が喜んでくれるだろう」という心が込められたプレゼントでした。
この首飾りをもらったマヤはカミュには分からないように喜んで(なんだよこれ! みたいなこと言いながらうれしそうにしているマヤを見ると胸が締めつけられる)、この首飾りをさっそく身に着けます。
すると、マヤが触れるものが黄金になっていくんです。なんとこの首飾りは触れたものを黄金に変える力を秘めていました。これで金持ちになれる!と喜んだ2人。とくにマヤはもともと黄金に目がなかったので、いろんなものを金に変えていきました。
そんなある日、カミュを喜ばせようとしたマヤは鳥を金に変えてしまいます。
そんなマヤを見たカミュは、さすがに命を金に変えるのはやりすぎだと叱りつけ、首飾りを外すように諭します。
怒られてへそを曲げるマヤでしたが、仕方なく首飾りをはずそうとします。しかし、首飾りは外れません。カミュも手伝いましたがやはり首飾りは外れません。ここまでで全ドラクエプレイヤーが察した通り、この首飾りは呪いのアイテムで一度身につけると外すことができない代物でした。
そしてついにマヤの体が首飾りの力によって徐々に黄金になっていきます。カミュはそんなマヤを見てどうにか助けようとしますが、勇気が出せず手を引いてしまい、マヤはとうとう物言わぬ黄金の像になってしまいました。
これはカミュが主人公たちに出会う前の話。妹を救えなかった自分を責めながら生きていたカミュが、マヤを救うため戦うのは『11』でも後半の話で、トレジャーズとは関係なさそうなのでここでは語りませんが、カミュは主人公の相棒であり第2の主人公だったんだなと思わせるような名シーンなので、いつか違う稿で語りたいですね。
■トレジャーズではカミュとマヤが楽しんでいてほしい…
以上のように、『11』で語られたカミュとマヤの少年時代はかなり悲惨なものでした。孤児で、バイキングに虐げられながら苦しい生活を送り、首飾りの呪いでマヤは黄金になり、その過去を引きずりながら生きるために盗賊になったカミュ……。
『11』では最終的(?)にハッピーエンドになったものの、予想されるトレジャーズの時系列の期間はこの兄妹にとってはあまり思い出したくないものでしょう。
なので、トレジャーズでは「そんな期間にもこんな冒険があったんだよ」「こんなに楽しい思い出があったんだよ」ということが伝わってくるような2人の笑顔がたくさん見られることを切に願っております。
あと配合システムに準ずる何かができることも願っています。