■裏切り者の汚名をかぶったロビンの言葉
ウォーターセブン編で、自ら裏切り者であるかのような発言をしたニコ・ロビンの言葉が印象に残っている人も多いのではないだろうか。
水の都ウォーターセブンで、突然行方をくらませたロビン。しかもロビンはウォーターセブンの市長であり、造船会社社長のアイスバーグ氏を襲撃した犯人として指名手配された。
そんなロビンを心配して捜索していたチョッパーとサンジは、偶然彼女と遭遇。サンジはロビンに関する疑いは濡れ衣だと信じていたが、ロビンは事件への“関与”を認め、「私には貴方達の知らない“闇”がある」「“闇”はいつかあなた達を滅ぼすわ」と語った。
さらに「この事件の罪をあなた達に被せて逃げるつもりでいる…」と言い、二度と麦わらの一味と会うことはないと一方的に別れを告げる。自分が裏切り者の敵であると認めるかのようなロビンの発言だが、言うまでもなくこれには裏があった。
ロビンは8歳の頃から世界政府に追われる身なのだが、世界政府の諜報機関CP9がロビンに接触。麦わらの一味に暗殺の罪をきせ、ロビンの身を政府に預けるという条件を飲まなければ、麦わらの一味に対して国家戦争クラスの攻撃を行う「バスターコール」を発動すると脅したのである。
それに対してロビンの願った要求は「私を除く“麦わらの一味”の6人が無事にこの島を出港する事」のみ。たとえ一時的に麦わらの一味が罪の濡れ衣を着せられ、自分が政府に捕まって命を失ったとしても、仲間の命を救うことを最優先させたのである。
最終的にルフィたちはロビンを連れ戻すために政府にケンカを売ることになり、ロビンが号泣しながら「生き゛たいっ!!!!」と叫ぶ、あの名シーンへとつながっていく。