1983年7月15日に任天堂から家庭用ゲーム機『ファミリーコンピュータ』が発売。以降7月15日は「ファミコンの日」と呼ばれ、本日で発売から39年を迎えたことになる。
そんなファミコンでも人気を博したゲーム「くにおくん」シリーズは、テクノスジャパンから発売された。「ケンカ」や「不良」といったテーマをもとに制作され、1986年に第1作『熱血硬派くにおくん』がアーケードゲームとしてリリース(翌87年にファミコンに移植)。シリーズ作品が続々と開発される中、途中でテクノスジャパンが倒産するも、その版権は現在アークシステムワークスが引き継ぎ、2022年には『熱血硬派くにおくん外伝 リバーシティガールズ2』の発売が予定されている。「くにおくん」は、いまや36年以上に及ぶ長寿シリーズといえる。
とはいえ、筆者の知識は資料の中だけで、実際の「くにおくん」を知らない。というのも、私はファミコン世代ではないからだ。そういうわけで、今回は「Nintendo Switch Online」で配信されている、ファミコンの『熱血高校ドッジボール部』を初見プレイ。「くにおくん」シリーズの2作目を実際に遊んでみた。
■お祭り騒ぎの大乱闘ドッジボール
本作のテーマはドッジボール。熱血高校ドッジボール部を操作して世界各国の対戦相手と戦う「えんせいじあい」を始め、好きなドッジボール部を選んで対戦する「たいこうじあい」、最後のひとりになるまでドッジボールを続ける「くらぶかつどう」の3つのモードがある。今回、筆者は1人プレイ専用の「えんせいじあい」を選択した。
ボールを取って投げるだけなので、ゲームを始めてまもなく操作感に慣れることができた。ただ、本作のドッジボールは現実と違い、相手の内野選手に設定されたライフをゼロにしなくてはならない。1発当てたら外野に行くわけではないので、なかなかの長期戦になる。
さすがに投げる以外にも操作はあるだろうと思い、「Nintendo Switch Online」の操作ガイドを見たが、Joy-Con自体のことしか書いていない。タイトルを選ぶ画面で「くわしく」を選んでも、「必殺シュート」や「ナイスシュート」とかいうのが強いことしか分からない。そうこうしているうちに、最初の対戦相手である「はなそのこうこう」に完封された。
負けたのは悔しいが、それよりも本作のドッジボールのお祭り感が楽しい。自陣に近づいてきた相手が倒れようが、構わずボールを当てまくったり、さっき当ててきた外野に仕返ししたりと、スポーツマンシップを否定するようなことが自由にできる。体ごとぶつけて相手のパスを無理やり止めることもできた。
ただ、遊んでいる最中は処理落ちもあって、助走をつけようと自陣の奥へ行ったら走りすぎて相手の外野にボールを献上したり、ボールにもっとも近いキャラクターに自動で操作対象が切り替わるために、間違えて相手のシュートに当たりにいくこともあった。ふつうなら理不尽に感じるが、そもそもこのドッジボールのルールがメチャクチャなのでとくに気にならず、かえっておもしろい。
とはいえ、このまま負けっぱなしなのも嫌なので、本作のバーチャルコンソール版について書かれていた公式サイトを頼りに、諸々の操作方法を学んだ。