■山王工業の沢北栄治
高校バスケ界の絶対王者「山王工業」のエースである沢北栄治もプライドの塊のような人物だ。高校バスケの超大物と呼ばれる沢北は、1on1で向かうところ敵なし。
インターハイでの湘北との試合直前、湘北1年の流川が自分に似ているとチームメイトから指摘され、ムッとするシーンも。そして試合中、流川の調子が上がってくると、沢北は「やられたらやり返しゃいーんすよ」「……3倍にしてね」とプライドを刺激されていた。
また、「ピカピカの1年生エースをこのオレからツブしにかかるわけにもいくまい」と流川を挑発したり、試合中にもかかわらず「よーーい、ドン!」とボールを放り投げ、シンプルな運動能力勝負を挑んで豪快にダンクをかましたりと、やりたい放題。
ほかにも「悪いが君の活躍は今のが最初で最後だ」「でも恥じることはない、俺に全力を出させたんだから」なんて上から目線のセリフを堂々と言えるのも沢北ならではだ。
インターハイの時点でアメリカへのバスケ留学が決まっていた“挑戦を生きがいにする男”沢北。その前に出会った湘北の1年エースに「神奈川の流川という芽を叩き潰しておかないと」と言ったのも、彼の意地とプライドからくるものだろう。まるで強力なライバルを歓迎しているようであり、倒す自信に満ちあふれているような彼らしい言葉だった。
ほかにもプライドの高さと言えば、沢北と好勝負を繰り広げた「天上天下唯我独尊男」こと流川楓も忘れられない。たしかな実力に裏打ちされたプライドの高さ、そして自信に満ちあふれた態度やプレイは見ていて清々しいとすら感じる。今冬に公開される映画がどのような内容になるのか気になるところだが、彼らの活躍と強気な発言を大スクリーンで見てみたいと切に思う。