■生きていれば違った結末も!? 良き先輩「ハイネ・ヴェステンフルス」

『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』から登場し、強襲揚陸艦「ミネルバ」のクルーとなったハイネ・ヴェステンフルス。ギスギスした人間関係が目立つ同作の中では珍しく、気さくで好感の持てる男で、後輩にあたるシン・アスカにも明るく接していた。

 また、シンとアスランの仲を取り持つような気配りも見せ、もし彼が生きていれば、その後のすれ違いやシンの暴走も起きなかったのかもしれない。

 ハイネは、ダーダネルス海峡での戦闘でガイアガンダムと交戦。その最中に乱入したフリーダムガンダムが、敵味方問わずに攻撃する様に激怒し、攻撃をしかけるも返り討ちに。その隙を突かれ、ガイアガンダムのビームブレイドで真っ二つにされるという、あまりにもあっけない最期を迎える。

 彼の存在により、ミネルバ内の空気も良くなってきたところでの退場。もっとシンやアスランとの絡みを見てみたかったし、導いてあげてほしかったとも感じた。彼が生きていれば『SEED DESTINY』の結末は大きく変わったのではないか……そう思った視聴者も少なくないだろう。


 今回は泣く泣く3名に絞ったが、『ガンダム』シリーズには魅力的なキャラが多く、だからこそ散り際が悲しくなる。『ガンダム00』のニール・ディランディの死も衝撃だったし、『Gガンダム』の東方不敗にも生きてドモンの成長を見守って欲しかった。

 しかし、彼らのように丁寧に描写されたキャラですらあっさり死んでしまうところが、ガンダムという作品でもある。戦争を背景に描かれているだけに人の死は避けられないが、「もし彼らが生きていれば……」という“ifの世界”を見てみたい気がするのは私だけだろうか?

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