■幸せをつかみかけた矢先の悲劇…ウッソたちの兄貴分「オデロ・ヘンリーク」

『機動戦士Vガンダム』に登場するオデロ・ヘンリークも、「なぜ死なせたのか」と言いたくなるような好人物である。

 オデロ自身も戦災孤児で面倒見が良く、子どもたちのリーダー的な存在。主人公のウッソ・エヴィンを弟のように思っており、終始存在感を放っていた。物語後半では、リガ・ミリティアのモビルスーツパイロットになり、戦闘面でも活躍する。

 そんなオデロは、エリシャ・クランスキーに一目ぼれし、度重なるアタックの末に見事両想いに。残酷な世界観の『Vガンダム』の中で、一握りの幸せをつかんだかに見えた。

 そして最終決戦ではウッソを助けるべく、カテジナ・ルースのゴトラタンと交戦。だがエンジェル・ハイロゥの影響で隙を見せてしまい、ビームトンファーを受けるなどして戦死してしまう。

 死亡者続出の『Vガンダム』において最終盤まで生き残りながら、最後の最後で命を落としたオデロ。作中でも屈指の“良いヤツ”だっただけに、生きてウッソたちとともに幸せになって欲しかったと思わずにはいられなかった。

 なおオデロは、主人公のウッソ以外では唯一全話に登場。それだけに感情移入させられる部分も大きく、生き延びて欲しいと願った人は多いのではないだろうか。

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