■自分だけのテディを探し歩いた日
次は女子に人気だった「365日のバースデーテディ」。これは明治から2000年ごろに発売された小粒チョコの商品。クローズド仕様ではなく、パッケージの小窓からおまけであるひとつひとつ色柄の違うクマのマスコットがのぞけるようになっており、好きなものを選んで買えるようになっていた。マスコットは素朴な顔立ちで、胴体部分には色柄の入った布が使われており、手足と耳はフェルト製。当時は筆箱につけている人が多かったように思う。
この商品の最大の特徴は、おまけのクマのマスコットに、それぞれに誕生日と名前が設定されていたところ。もちろん好きな色の組み合わせのクマを自由に買ってもいいのだが、そこはやはり自分と同じ誕生日のものが欲しいところ。366日分もの種類があるので、スーパーの限られた入荷量の中では、当然のごとく自分と同じ誕生日のクマに出会えることはそうそうなかった。
だからこそ、何軒もスーパーを巡りようやくお目当てのクマに出会えた瞬間はいい思い出として記憶に残っている。しかし、何日もかけてようやく巡り合えた自分と同じ誕生日のクマの色柄が、よりにもよってなんとも微妙な配色で残念だったという思い出のある人も少なくないだろう。
■男性にも人気だったキョロちゃんストラップ
最後は森永製菓から2000年から発売されていた、チョコボールの「きがえるキョロちゃん」シリーズ。これはチョコボールのマスコットキャラクターのキョロちゃんがゴム製のさまざまなかぶりものをかぶっているストラップがおまけについているという商品だ。かぶりものはゴム製なので着脱可能。カエルやイルカ、カバ、リスといった動物シリーズから、キョロちゃんが招き猫などをかぶった縁起ものシリーズなどいろいろな種類が発売された。
このキョロちゃんストラップは男女問わず皆が持っており、使いやすいサイズ感だったためか、中にはコンプリートしてジャラジャラと大量持ちしている人も少なくなかった。
少年時代を楽しく彩ってくれた食玩たち。なんだか今でも見るたびにワクワクしてしまうのは、当時の楽しく無邪気な思い出が想起されるためであろう。