■昔のゲームならではの裏技もあって、味わい深い

画像はファミコン用ゲーム『ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!』プレイ画面より

 さて、同作はほかのファミコンRPGと同様に、序盤にレベル上げを怠ってしまうと詰んでしまうほど敵が強いです。表示されている戦闘力以上のパワーを発揮してくる上に、全然回復がない序盤は「こんなん無理だろ」とさじをなげてしまうかもしれません。

 しかし、ご安心ください。こちらもほかのファミコンRPG同様に、抜け道のような裏技があります。当時はネットがなかったので大人になってから知ったものもありましたが、悟空の重力装置での修行を途中でやめる、という裏技は小学生の私でも知っていました。

 簡単に戦闘力を上げられるので、その後の敵がサクサクになってしまい、いきなり味気なくなってしまったので2回目以降は修行を縛ってプレイしたら、全く歯が立たなくて「なんだこのゲームは」と驚愕したのをよく覚えています。この理不尽な敵をボコボコにできたときの楽しさがこのゲームの真骨頂なのかもしれません。

 前作『強襲!サイヤ人』から全体のスピードがグンと速くなり、必殺技のカットインが入ったり、戦闘不能になったキャラが復活できるようになったりとかなり遊びやすくなっているのも大きな特徴。続編として正統進化を遂げている作品といってよいでしょう。

 今から約31年も前のソフトですから、今遊ぶのは正直、結構な愛がないとしんどいかもしれません。今のゲームはやり込み前提のボリューム満点の仕様で、クリアまではサクサクできるようなガイドがたくさんあって、苦戦するようならすぐにサポートが入って、とかなり遊びやすくなっています。

 どっちがいいとか悪いとかではなく、少なくとも今の若いゲーマーにとってファミコンRPGをプレイするのはかなりハードルが高いでしょう。

 私も最近は、少し難しい作品が出てくるとすぐに思考を諦めてしまって、じっくり楽しむ心を忘れかけているなと思うこともあります。

 しかし、それでも、今なお思い出してプレイしたくなってしまう古いゲームがたくさんあります。この『激神フリーザ!!』もそんな味わい深い作品の1つ。実況プレイ動画でもいいので、ぜひあの頃のゲームの魅力をこの機会に堪能していただけたらなと思います。

 やったことないはずなのにどこか懐かしくて、心が洗われていく。そんな体験をぜひ『激神フリーザ!!』で味わってみてください。

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